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2021-05-11

【相撲編集部が選ぶ夏場所3日目の一番】若隆景、朝乃山破り大関戦2勝目

先場所技能賞を獲得した若隆景が大熱戦の末朝乃山を寄り倒し、今場所も大関戦2勝目を挙げた

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若隆景(寄り倒し)朝乃山

3日目までは無観客だったが、4日目からはお客さんを入れての開催となる。無観客でも土俵上では熱戦が多く、大関から平幕上位まで力の差がそれほどないので、好取組が続出という印象だ。

4大関はこの日も全員白星とはいかず、朝乃山が若隆景に大熱戦の末敗れて2敗目。3日目はこの相撲を取り上げたい。

若隆景は先場所、西2枚目で貴景勝、正代の2大関を倒して10勝を挙げ、初の技能賞を獲得。番付運悪く、三役には上がれず東筆頭となったが、地力は三役級だ。先場所の朝乃山戦は大関得意の右四つに持ち込まれ、左上手も取られて寄り切られたが、今回はしっかりと作戦を立てて挑んだ。

立ち合い、左に変わった若隆景。朝乃山もすぐに体勢を立て直したが、若隆景は左を深く差して攻め込む。土俵際まで下がった朝乃山はよくこらえて、逆に得意の右を差して寄り返し土俵中央に戻した。右四つで胸が合う朝乃山の形となったが、左上手が取れず、ここはじっと我慢。しばらく膠着状態が続いたが、頭をつけたい若隆景が前に圧力を掛けてから引いて隙間をつくり、そこに頭を入れようとする。そのスキを見逃さず、朝乃山が左を抱えて寄り立てたが、若隆景は懸命に残してついに頭をつけた。その形から左上手出し投げにいき、体勢の崩れた朝乃山を一気に寄り倒した。

約1分の熱戦を制した若隆景。お客さんがいれば大拍手だっただろう。これで前日の正代に続いて、今場所も大関陣から2勝目を挙げた。今後は技能賞の常連になっていくのではないか。

「大関の形になっても我慢できたのがよかった。我慢して攻めて、最後は体が自然に反応した」と振り返った若隆景。「左上手は絶対に取られないようにした。先場所は取られて相撲にならなかったので」と最後まで左上手を封じたのが大きかった。

「場所前もしっかり稽古ができた。立ち合いからの圧力、前に出ることを意識して稽古しました」と順調に場所を迎えることができた。平幕上位は前半戦で上位と当たる。先場所は3勝3敗から10勝を挙げたが、今場所はさらにいい成績を残しそうな気がする。

文=山口亜土

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