close

2021-05-18

【ボクシング】4度の延期。ついに実現した日本ミドル級戦、竹迫司登、国本陸とも必勝宣言

計量を一発でパスした竹迫(左)と国本。最初の予定からまる1年延びての対決だ(写真提供:ワールドスポーツジム)

全ての画像を見る
 日本ミドル級タイトルマッチは19日(東京・後楽園ホール)にゴングが鳴る。4度の延期の末、ようやく実現したチャンピオンの竹迫司登(ワールドスポーツ)に1位挑戦者、国本陸(六島)の一戦は、竹迫が1年4ヵ月、国本が2年以上ものブランクを置いての“再起戦”対決にもなる。計量合格後のオンラインによる前日会見、待ちわびた時間、「強くなるための費やした」と口をそろえた両者は、その成果を見せると意気込んだ。

「一度は自分のケガが原因ですけど、(コロナ禍の影響で)延期になっても仕方ないという気持ちでいました」。試合が決まっては消え、また決まっては消えのその間、竹迫が挑んできたテーマはいかに無駄を省くか。「練習で何もかもをやり過ぎでした」。結果、デビュー以来の10連続KOは途切れ、ここ3戦、自慢の豪打は湿りがちになっていた。基礎的な練習に付け加えたのは、当面の課題の克服だ。「接近戦やクリンチワークへの対処など、不得手なところを徹底して鍛えなおしてきました」。だから、ブランク前よりずっと強くなっているという実感があるという。

 今回、4度目の防衛戦となる日本タイトルに加え、すでに東洋太平洋王座も獲得している。望みの視線はもっと高くにある。だからこそ、濃い内容を伴った戦いにしたい。

「1ラウンドや2ラウンドでばったり倒すというのではなく、テクニックで崩し。ディフェンス力も見せて、その上で倒したいです」

 国本はこれがまだプロ5戦目。ほとんどノーマークに近い存在だったが、20019年春、長いアマチュア経験を持つ福本祥馬(角海老宝石)をKOして注目された。初のタイトル挑戦はそれ以来のリングになる。

「さまざまな選手とスパーリングをやって、2試合分くらいやってきた感じです」。だから、以前より「2倍以上、強くなったと思います」。「一発一発のパンチを正確に強く打つ練習」を重ね、自信をも積み上げてきた。計量で対面した竹迫には「強い! というオーラを感じ」たが、「これまでの4戦、試合前はどこかに怖さがありましたが、今回はそれがありません」。元世界チャンピオンの比嘉大吾(Ambition)を破った西田凌佑など、ジムメイトの活躍も刺激になっている。

「最初から打ち合おうと思っています。(竹迫のパンチが)エグッと思ったら、そのときに考えます」

 挑戦者の言葉どおり、国本が速効に出れば、試合はミドル級らしい迫力満点のものになる。

PICK UP注目の記事

PICK UP注目の記事



RELATED関連する記事