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2021-06-29

【ソフトボール】「昨シーズンが終わってから打撃フォームの変更に取り組んできました」 東京五輪日本代表の渥美万奈(1)

課題だった打撃で手応えをつかみつつあるという渥美。堅実な守備、つなぎのバッティングで活躍を誓う(写真/斎藤豊)

五輪でのソフトボール競技は2008年の北京大会を最後に正式種目から除外されていたが、2020年東京五輪で追加種目としての採用が決まり、強化を進めてきた。ソフトボール・マガジンWEBでは、3大会ぶりとなる東京五輪で金メダル獲得を目指す15名の選手たちを、順々に紹介していく。

渥美万奈(トヨタ自動車/内野手)
大舞台でも変わらずいつも通りのプレーを(1)

冷静沈着、堅実な守備で日本内野陣の要を担う。2016年に現体制がスタートして以降、ずっと遊撃手の座を守ってきた。 一見クールに見えるが、心には熱いものを秘めており、仲間からの信頼も厚い。 自身の弱さを知った2018年の世界選手権から3年、成長した姿で初めての五輪の舞台に立つ。(取材は4月30日、全文はソフトボール・マガジン7月号掲載)

長打を打てる選手に!
フォームを大幅に変更

──7月には東京五輪が控えています。もともとどのような調整のプランを考えていたのでしょう?
渥美 実は、昨シーズンが終わってから打撃フォームの変更に取り組んできました。その甲斐あって、3月の沖縄の代表合宿で宇津木(麗華)監督からは、「今年は振れているね」と言っていただいて、このままいけたらと思っていたんです。ただ、調子って上がったら落ちるものですよね。5月に一度落として、7月に向けて上げていくつもりでした。それが、思ったよりも早く(4月に)に落ちてしまったという。
──ところで、フォームはどの部分を変更したんですか。
渥美 全部変えました。もともとノーステップで打っていたところを、足を上げてタイミングを取るようにしたのが一つ。それからバットの入れ方も変えました。それまでは最短距離で出していたんですが、いったん落とすようにしてからボールの軌道に入れるようにしました。ただ、落とすと言っても感覚的なものなので、見ても分からないくらいのものですが。
──2つの変更点は、これまでも取り入れたことがあるのですか。
渥美 足を上げて打つのは、タイミングが合わないときにやっていましたが、 バットを落とすのは初めてですね。最初は違和感しかありませんでしたよ。 意識的に落とすとバットが身体から離れてしまうので、その微妙な感覚がすごく難しかったです。でも、3月にはしっくりくるようになっていました。
──フォームを変えたことでどのような変化がありましたか。
渥美 それまではボールをたたくような感覚で打っていたので、ボールがバットに乗っている時間は短かったんですね。でも、ボールの軌道にバットを入れるようにしたらバットにボールを乗せる感覚をつかめて、打球が逆方向に伸びるようになったんです。その成果か1、2節では逆方向にツーベースヒットを打つことができました。それまでだったらレフト前で止まっていたのに、左中間に抜けたり、レフトを越えるような打球が増えてきました。
──バットコントロールという武器に、 長打力も加わったのですね。
渥美 市口(侑果、ビックカメラ高崎)も飛距離が伸びましたが、長打力は今の日本には必要だと思います。アメリカ相手にシングルヒットを何本も続け て打つことは難しいので、ツーベースやスリーベース、さらにホームランが打てればアメリカに勝てる確率が高くなります。
──大きく変えるのは勇気が要ることだと思いますが、きっかけは?
渥美 去年から身体の使い方を変えようと思っていたんです。それと、たたいて凡打というケースが多かったので、バットに乗せられるようになりたいな と思っていました。身体の使い方を修正していく中で、最終的に打撃フォー ムの変更にたどり着きました。
──手応えも感じているということな ので、楽しみですね。
渥美 日本人相手に通用したとしても、外国人を相手にしたときに通用するか どうか分かりません。これから調整していかなければと思っています。(つづく)

【渥美万奈PROFILE】
あつみ・まな/1989年6月15日、静岡県生まれ。167cm60kg。 右投左打。内野手。常葉大附菊川高-トヨタ自動車(2008年~)。 安定感のある守備を武器に12年にレギュラーに定着し、これまで 2度ベストナインを受賞。日本代表は12年に初選出。14年世界選 手権は落選も、16年、18年と、遊撃手として2大会連続で出場。 今季リーグ成績(5節終了時点):11試合、34打席、4安打、0 本塁打、0打点、1盗塁、打撃率.143

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