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2021-07-06

【アーカイブ】1964年の聖火ランナー全掲載 埼玉県編 49番目のランナーは、ドラフト制度導入のきっかけとなった名バイプレーヤー

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今大会の聖火リレーは46個目の都道府県となる埼玉県につながれている。1964年大会の聖火リレーで埼玉県は68名の正走者が聖火をつないだ

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3月25日、福島県からスタートしたTOKYO2020の聖火リレーは、46個目の都道府県となる埼玉県につながれている。世は新型コロナウイルスとの戦いの途上、それでもオリンピックのシンボルが日本全国、希望の道をつないでいく。

さて57年前、日本で初のオリンピック開催となった1964年東京大会の聖火リレーの全正走者名簿が、当時小社が発行した『スポーツ・マガジン』10月号に掲載されている。

1964年9月9日、鹿児島県、宮崎県、北海道の3カ所からスタート(北海道スタートの聖火は青森県で二手に分かれた)し、10月10日の最終ランナー坂井義則氏まで、その数、全4341人。これはそれなりに貴重な資料だろう。


1964年10月に発行された『スポーツマガジン10月号』の表紙。ここに聖火ランナー(正走者)4341人の全リストが掲載されている


57年前の聖火リレーは4つのコースに分かれて日本国中を巡り、皇居前で一つにまとまって国立競技場まで繋がれた

インターネットという新たな情報伝達ツールが全盛を迎えている今、57年の時を経て改めて、紛れもなく1964年東京オリンピックの一部を彩った聖火ランナーたちの名前を、歴史と記録に刻み直すことが当社の使命であると考えた。

今年の聖火リレーが走るタイミングに合わせて、「57年前の聖火ランナー(正走者)」の名前を、都道府県別にリレー方式で刻んでいくこの連載。

第46回目の今回は「埼玉県」。

1964年10月6日、群馬県から上里町で引き継がれた聖火は、旧中山道沿いに東京を目指して南下する。本庄市、深谷市、熊谷市、鴻巣市、上尾市とつないで浦和市(現さいたま市)で一夜を過ごすと、翌7日にオリンピックのボート競技の会場でもある戸田市で、ついに第3コースの聖火が東京都に繋がれた。

なお埼玉県の49番目のランナーである山崎裕之さんは、プロ野球のロッテオリオンズ、西武ライオンズで活躍し、2000本安打を達成するなど球史に名を刻んだ球界屈指のバイプレーヤー。


西武ライオンズに在籍した1983年、2000本安打を達成した山崎裕之さん(写真:BBM)

1964年当時、上尾高校3年生だった山崎さんは、すでにプロ野球の複数球団から注目される存在で、各球団による争奪戦の末、当時としては破格の契約金5000万円で東京オリオンズに入団が決まった。この契約金高騰がきっかけで、翌年からドラフト制度が導入されるようになったと言われている。


1964年、山崎裕之さんは聖火ランナーの大役を終えた後に東京オリオンズに入団が決定(写真:BBM)

そんな山崎さんのほか、57年前に埼玉を駆け抜けた聖火ランナーの正走者68名は、こちらだ。
※氏名は『スポーツ・マガジン 10月号』に掲載された情報通りです。

 

1964年東京オリンピック聖火ランナー
【埼玉県】
1964年10月6日〜7日 第3コース 68名

1 矢沼 勉
2 長谷川 滝男
3 内田 章夫
4 鈴木 薫
5 新井 浜子
6 塩原 正徳
7 木村 照美
8 高柳 章昭
9 武政 忠夫
10 神尾 佐男
11 大谷 富夫
12 強瀬 弘
13 高橋 英雄
14 中島 利勝
15 村上 哲雄
16 笠原 正一
17 猪野塚 修邦
18 芝崎 正二
19 鈴木 理一郎
20 石川 繁
21 小林 信之
22 野原 晃
23 吉野 弘泰
24 雨宮 悟
25 江原 絹枝
26 大谷 淳子
27 青山 勝
28 大久保 作男
29 岩崎 敏夫
30 近藤 義春
31 岡田 俊雄
32 鈴木 孝男
33 加藤 文夫
34 吉田 一美
35 松村 久
36 常見 豊
37 和田 征夫
38 塚本 裕二
39 福田 邦次
40 新井 保好
41 正能 俊夫
42 関根 晴男
43 清水 修一
44 石井 栄
45 深井 明
46 中島 実
47 持田 秀夫
48 矢島 道夫
49 山崎 裕之
50 河野 繁雄
51 小熊 常昭
52 荻島 輝男
53 久米村 茂徳
54 浅野 宣義
55 佐藤 達雄
56 金井 義之
57 小船 和重
58 井上 良一
59 柴田 宗宏
60 弓削田 和夫
61 阿久津 清
62 佐藤 繁
63 松沢 勇
64 新井 康正
65 静 良彦
66 高橋 至元
67 金子 弘隆
68 高橋 保



次回の1964東京五輪聖火ランナー全リスト(最終回)は7月9日に「東京都編」を掲載予定です。

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