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2021-07-09

【相撲編集部が選ぶ名古屋場所6日目の一番】琴ノ若、ただ1人1敗で全勝の2人を追う

考えた立ち合いから土俵際で德勝龍を突き落とした琴ノ若が、ただ一人1敗を守り全勝の白鵬、照ノ富士を追う

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琴ノ若(突き落とし)德勝龍

5日目を終えた時点で全勝が白鵬と照ノ富士、1敗に7人の力士が追いかける展開となった。白鵬と照ノ富士ばかりでは面白くないので、今日の一番には1差で追走する関脇の御嶽海を考えていたのだが、明生に敗れて2敗になってしまった。それどころか、1敗力士が次々と負け、1敗を守ったのは琴ノ若だけ。6日目は今後の期待を込めて琴ノ若を取り上げたい。

改めて琴ノ若の相撲を初日から見直したのだが、相手によって立ち合いを変え、考えて相撲を取っているなという印象。初日の栃ノ心戦はモロ差し狙い、照強と宇良のときは手を出して中に入れさせないように、よく見て取っていた。敗れた玉鷲戦もモロ差し狙いでいったが、簡単には組めないと突っ張りで応戦していき、最後はイナシに泳いで残せなかったが好内容だった。

6日目は德勝龍と対戦。琴ノ若は立ち合いで右にずれながら当たって、相手に押し込まれたが、土俵際でのぞいていた右から突き落として5勝目を挙げた。

右にずれた立ち合いについて聞かれた琴ノ若は、「とったりとかがあるので、相手の空間にさせないようにと思いました」と語る。連日、考えた相撲で白星を並べているが、「あまり考えすぎてもよくない。今日は立ち合いで腕を手繰られないことだけ考えていました。いろいろなことを考えすぎず、動きは体に任せています」と解説してくれた。

「今日の相撲内容はよくなかったけど、白星を1つ取れたのは大きいです。これからもしっかり自分の力を出し切って、勝ちにつながればいいと思います」

今場所の番付は西の11枚目。大勝ちして早く上位総当たりの地位まで上がりたい。給金相撲での連敗癖があるので、すんなりと勝ち越せれば二ケタ勝利も可能だろう。

祖父は強烈な立ち合いのぶちかましで「猛牛」と恐れられた横綱の琴櫻。父は懐深い守りの堅い相撲で「ミスター1分」と言われた関脇の琴ノ若。どちらのタイプでもない三世力士はクレバーな取り口で上位進出を目指している。

文=山口亜土

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