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2021-07-12

【相撲編集部が選ぶ名古屋場所9日目の一番】十両単独トップの豊山、勝ち越しを決め再入幕も確実に

先場所、再入幕を逃した豊山が金沢学院東高の1年後輩・炎鵬を押し倒し単独トップに立った

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豊山(押し倒し)炎鵬

幕内の優勝争いは白鵬、照ノ富士ともに白星を挙げて無傷の9連勝。1敗力士はなく2敗で追うのが琴ノ若と一山本なので、完全なマッチレースとなった。

十両は1敗で豊山、魁勝、阿炎の3人がトップグループを形成していたが、魁勝と阿炎が敗れて、豊山は金沢学院東高相撲部の1年後輩・炎鵬との対戦を迎えた。

豊山はこれまで炎鵬と6回対戦してすべて勝利を収めている。やはり兄弟子勝ちというか、高校時代に毎日のように稽古してきて、対策がわかっているのだろう。7回目の対戦も立ち合いから低く飛び込んで右手を手繰る炎鵬の動きについていき、中に入りたい炎鵬を下から突き起こして入れさせない。回り込もうとする炎鵬の左足が土俵を割り勝ち越し決定。炎鵬は2勝7敗とあとがなくなった。

「勝ち越しは気にしないで、今日の一番と思って取った。向こうは負けが込んでいたので、奇襲をしてくるかと思っていた」と豊山。当たってから手繰られたが、慌てることはなかった。「正面に置かないと難しい相手」というが、正面にさえ置いておけば、恐れることはないのだろう。

先場所は東十両4枚目で8勝7敗。入幕の1つの枠を東十両8枚目で10勝5敗の一山本と争い、一山本が新入幕となった。千秋楽に敗れて8勝止まりとなったことが響いた。「先場所は8勝で終わってしまって、周りの人たちをがっかりさせてしまった」のだが、東筆頭での勝ち越しで、再入幕は確実と言っていいだろう。「今場所は力ずくで攻めていないのがいい。体も一番いいときに戻りつつあるので、上り調子なのかなと思う」と自己分析。

十両の優勝争いの単独トップに立ち、「こういうときに取りこぼすのが自分」と自虐ネタを入れる豊山。「優勝は考えてはいますけど、まだ1つ差なので。残り6日もあるし、一生懸命頑張るだけですよ」とリモート取材に長く付き合ってくれた。勝っても負けても、丁寧に取材を受けてくれる豊山を応援している記者は多いのではないだろうか。早く幕内上位に戻ってきてほしい。

文=山口亜土

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