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2021-07-26

元ソフト日本代表・山根佐由里の球種解説!曲がるスライダー

剛速球とライズボールが持ち味のアボットだが、横の変化球・スライダーも持っている(写真/BBM)

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野球と似ている競技だけれど、ソフトボールにはどんな球種があるの? という疑問を持っている人も多いのでは。そこで、元日本代表で世界選手権3度出場の山根佐由里さんに、ソフトボールの代表的な変化球の特徴を解説していただいた。東京オリンピックや日本リーグを楽しむための解説書として活用してほしい(全文はソフトボール・マガジン9月号に掲載)。

スライダー
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 横の変化球で、利き腕とは逆の方向に曲がる球種。右投手の場合で言えば、右打者の外に逃げていくボールだ。フォームはライズボールと似ているので、同じ横系の変化球であるシュートよりも覚えやすい。リリースでは、手のひらの上にボールを乗せ、腕を身体に巻き付けるようにして回し、小指からボールを離す。指先までしっかり意識し、腕をしならせて投げることが大事なので、腕が長く、手首、ヒジを柔らかく使える投手が、この球種には向いている。

 山根さんが日本代表投手として活躍していた2010年代前半までは、世界大会でも上下の変化球が主流だったが、中盤以降になると上と下に加えて、右や左に曲がる変化球を投げる投手が増えてきたという。スライダーに関して言えば、女子の日本リーグでは上野由岐子が投げているが、日本人で投げている投手はまだそこまで多くはなく、外国人投手のほうが投げているイメージ。今後、横に曲がる変化球を使う女子の投手も増えていくだろう。

スライダーの軌道


 
【PROFILE】
やまね・さゆり/1990年1月24日、三重県生まれ。右投右打。投手。宇治山田商業高-レオパレス21(2008年~09年)-トヨタ自動車(10年~17年)。トヨタ自動車では12年から16年までの5年間でリーグ記録の42連勝を打ち立て、14年には最優秀投手賞を受賞。日本代表では10年、14年、16年と世界選手権出場。17年限りで現役を引退し、現在はトヨタに勤務しながらソフトボール普及のためメディア等で活躍中。

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