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2021-09-15

新日本プロレス「G1」開幕迫る! 注目リーグ戦ピックアップ③鷹木信悟vs飯伏幸太【週刊プロレス】

2007年9月、DRAGONGATE・後楽園大会でのタッグ結成が、リング上での初絡みだった

新日本プロレス年間最大シリーズであり、“最強戦士決定リーグ戦”として定着している『G1 CLIMAX』の開幕が迫ってきた。

 91年に第1回が開催され、今年で実に31回目を数えるリーグ戦。今年もA・Bブロック10名ずつ、計20選手がエントリーし、9・18大阪大会~10・21日本武道館大会まで、全国12会場全19大会のロングランリーグ戦で優勝が争われる。

 各ブロックの注目リーグ戦をピックアップし、過去の戦績を振り返っていく企画の3回目は、10・3名古屋大会のメインイベントで組まれた鷹木信悟と飯伏幸太の一戦。昨年のG1公式戦で両者は初シングルをおこない、鷹木が勝利。最終的にG1優勝を果たした飯伏から貴重な白星を挙げた。

 両者はともに1982年生まれで、いわゆる“昭和57年会”のメンバー(ほかに新日本では内藤哲也、石森太二らがいる)。同世代ということもあり、デビュー団体は異なれど、早い段階から将来を嘱望された同士、意識し合う間柄だった。

 2人がリング上で初めて絡んだのは、2007年9月。ともにデビュー3年のときで、DRAGONGATE・後楽園大会でタッグを結成した(相手は望月成晃&ドン・フジイ)。初対戦は08年4月、DDTとDRAGONGATEの合同興行「DDG」後楽園大会で、6人タッグで対峙した(鷹木&B×Bハルク&サイバー・コングvsHARASHIMA&飯伏&アントーニオ本多)。

 以後は長らくリング上での絡みはなく、飯伏は新日本マットでも結果を残し、業界を代表するトップランナーの一人に。鷹木もまたDRAGONGATEのみならず、他団体にも積極的に参戦して、存在感を増してきた。

 鷹木はDRAGONGATE退団後の’18年10月から新日本マットを主戦場としたが、その理由の一つには内藤、飯伏といった同世代とリング上でシノギを削りたいという思いがあった。当初はジュニア戦線で活動した鷹木は、さすがの実力で結果を残し、満を持してヘビー級に戦場を移した。そして昨年のG1公式戦で飯伏との待望の初シングルが実現し、勝利を収めた試合後には「12年間追いかけてた。反骨心が、今日はちょこっと差が出たんじゃねえかな」と思いの深さをにじませた。

 飯伏は今年1月にIWGP2冠王座を奪取し、新設されたIWGP世界ヘビー級王座の初代王者にも認定された。しかし初防衛ならずに王座から陥落し、入れ替わるように鷹木は前王者のウィル・オスプレイの返上にともない開催されたオカダ・カズチカとの王座決定戦を制して、第3代IWGP世界ヘビー級王者に就いた。

 鷹木は初防衛戦の相手に飯伏を指名し、舞台は7・25東京ドーム大会に決定。しかし、前哨戦途中の7・10札幌大会以降、飯伏が欠場。のちに誤嚥性肺炎と診断され、飯伏はほかならぬ鷹木とのタイトルマッチということもあり、ギリギリまでドーム出場を模索したが、結局、大会当日に無念の欠場を発表。鷹木との2度目のシングルは流れた。

 今回の公式戦は、ドーム大会から約2カ月越しに実現するシングルマッチ。タイトルマッチではないものの、鷹木としては王者として飯伏を迎え撃つことに変わりはなく、「いまの立ち位置の違いをハッキリと見せたい」と語る。一方、史上初の「G1」3連覇が懸かっている飯伏にとっては、ドーム決戦の無念さをぶつけ、昨年の借りを返すとともに、リーグ戦においても大きな1勝を手にしたい。2007年9月、DRAGONGATE・後楽園大会でのタッグ結成が、リング上での初絡みだった昨年のG1公式戦での初シングルは鷹木が勝利

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