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2021-10-22

【しゅりんぷ池田のカード春秋】なつかしのイケトラコンビ!

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1of1コンボ直筆サインカード

 ヤクルト球団の歴史を振り返るカードセットが2020年発売されました。1セットからOB・現役選手の直筆サインカードが必ず1枚出現するそうで、今回掲載している池山隆寛&広澤克実のコンボサインカードは、たった1枚しか制作されないそうなのでコレクターの間でとんでもなく高騰しそうです。

〝イケトラ〟コンビ、なつかしい! 彼らが活躍を始めた昭和末年のころのヤクルトは弱かったのですが、豪快にホームランと三振を量産する彼らに明るい未来が感じられました(実際、90年代に4度優勝する黄金期が到来するわけですが……)。

 特に池山は私と同じ昭和40年生まれで当時の自分はただの大学生なのに、彼は〝ブンブン丸〟と呼ばれる球界きっての人気者となっていたので大変焦燥感に駆られたものです。同選手はレギュラーに定着した87年から6年連続で100三振、翌88年から5年連続で30本塁打を放ちますが、90年から野村克也監督が着任し、彼の持ち味のフルスイングを制したのでした。それもあって池山は同年に初の打率3割をマークするのですが、92年を最後に30本塁打&100三振がストップすると翌年以降はケガもあって、あまり数字を残せなくなります。

 チームは勝っても池山個人の魅力は薄れ、野村監督の指導は「角を矯めて牛を殺す」結果になったのではと懐疑的に見ていました。それが後年同監督が池山らとの対談(2019年発売の小社刊「平成スポーツ史 プロ野球」に収録)で「池山には悪いことをしたなと思っている」と述懐されていて大変驚くと同時に胸のつかえが下りたような気がしました。
(週刊ベースボール2020年8月24日号 掲載記事再編)

池山隆寛&広澤克実1of1コンボ直筆サインカード
BBM2020 ベースボールカードセット ヤクルト球団 -LEGACY- 1of1コンボ直筆サインカード 池山隆寛 & 広澤克実

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