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2021-11-05

【全日本大学駅伝】優勝候補展望:連覇を狙う駒大は? 勢いに乗る東京国際大、分厚い戦力の青学大

今年は主将としての役割も担う駒大のエース・田澤

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好ランナーぞろいの早大
三浦筆頭にチーム力の高い順大

臙脂の伝統校・早大は、中谷雄飛、太田直希(共に4年)に井川龍人(3年)の10000m27分台トリオが強力。主将の千明龍之佑(4年)が故障で出雲を欠場し、今回も出走するか否かはふたを開けてみないと分からないが、エース力は高い。昨年は3区・中谷でトップに立つと4区・太田、5区・菖蒲敦司(2年)、6区・諸冨湧(1年)の途中までトップをひた走った。7区を走った鈴木創士(3年)は9月の早大記録会で5000m13分台に突入し、今季はレースから遠ざかっていた山口賢助(4年)も同じ記録会で復帰し、10000mでも記録を戻しつつある。この2人が加われば戦力に厚みが出る。1年生では、出雲で石塚陽士が4区区間賞、伊藤大志が5区区間12位と結果が分かれたもののそろって今回もエントリーされた。6区までを担える選手層は充実しており、序盤でリードを奪う展開になれば昨年以上の結果が期待できる。


10000m27分台ランナーを3人擁する早大(写真は中谷)

白赤のタスキの順大も優勝争いに加わりそうだ。東京五輪3000m障害7位の三浦龍司(2年)は出雲駅伝を足の違和感から欠場したが、この全日本には間に合う見込み。出雲では関東インカレ10000m5位の野村優作が失速した点が気がかりだが、同6位の伊豫田達弥(共に3年)は1区5位と堅調な走りを見せた。同じく出雲では平駿介(3年)が2区2位、四釜峻佑(3年)、石井一希(2年)はそれぞれ5区、6区で区間4位と好走している。

ここ数年の戦いぶりを見ても順大は長距離区間で1つないし、2つ順位を落とすことが多く、今季はその課題をどうクリアするか。今季、ハーフで実績を残した選手が多い点が好材料だが、戦い方としては三浦で前半にブーストし、リードを奪って逃げ切る戦い方になるだろう。


東京五輪代表の三浦のみならず走力の高い選手をそろえる順大

明大、東洋大も充実の戦力

前回3位の明大は、大会2週間前の箱根駅伝予選会をトップ通過。その影響が気にかかるところだが、戦力は高い。関東インカレ2部10000m4位の鈴木聖人、同7位の手嶋杏丞(共に4年)を軸にハーフマラソンでは小澤大輝(3年)が5位。櫛田佳希(3年)、児玉真輝(2年)といったトラックのスピードをロードに持ち込めるタイプが力を発揮すれば、こちらもシード権争いにとどまらないレベルのレースが期待できる。脚質を考えれば、前半区間で手嶋、8区・鈴木といったオーダーが順当か。

前回6位の東洋大はエース宮下隼人(4年)、松山和希(2年)の2人を欠きながら出雲で3位に食い込んだ。その両名が今回エントリーに名を連ねており、期待がかかる。また出雲では5000m前高校記録保持者の1年生、石田洸介が5区区間賞と大器らしい大学駅伝デビュー。距離の伸びるこの全日本ではどんな走りを見せるか。また及川瑠音、柏優吾(共に3年)が今季は台頭している。駅伝力の高さは出雲の結果が示す通り。箱根に向けて勢いをつける走りを見せそうだ。


東洋大のルーキー・石田は、出雲駅伝で区間賞獲得とその実力を知らしめた

前回7位の帝京大は4年生が主軸として名を連ねる。エースの遠藤大地、関東インカレ2部ハーフ4位の細谷翔馬、中村風馬、橋本尚斗(以上、4年)が支えるが、下級生では小野隆一朗(2年)に今季はエースとしての働きが期待される。上位戦線に粘り強く絡み、そのままの位置をキープするしたたかさが帝京大の持ち味。4年連続のシード権獲得を目指す。

東海大は前回、最終8区で逆転され2位に終わったものの、そこまでの戦い方は見事だった。だがエース格3名が卒業したことに加え、大黒柱の石原翔太郎(2年)が出雲に続いて今大会もエントリー漏れし、厳しい戦いとなりそうだ。出雲は振るわなかった市村朋樹(4年)も10000mで28分03秒37と大きく記録を伸ばしているだけに、この全日本では中心となってチームけん引できるか。本間敬大、長田駿佑(共に4年)ら上級生の安定感に松崎咲人(3年)、喜早駿介、溝口仁(共に2年)らが勢いを加え、上位戦線に踏みとどまりたい。

また9年ぶりの出場となる中大、逆に9年連続となる中央学大は明大同様、箱根予選会から2週間での戦いとなる。コンディションさえ整えばどちらも実力者がそろうだけに、勢いを持ち込んで上位に食い込む走りを期待したい。

文/加藤康博 写真/中野英聡、JMPA

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