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2022-06-02

【陸上】日本選手権欠場の山縣亮太はパリ五輪に向けて体の機能改善中、栁田ら若手4継候補にエールも

ベランダで10種類の植物を育てているという山縣。「元気がなくなるのにも理由が複数ある」とその洞察力は趣味にも及ぶ

オレゴン世界選手権の代表選考レースとなる日本選手権(6月9日~12日/大阪・ヤンマースタジアム長居)への欠場を表明していた山縣亮太(セイコー)がオンライン会見を実施し、昨年10月に行った右膝蓋腱炎の手術からの復帰状況について語った。

日本選手権欠場の理由を「完全に脚を治し切ってからレースに出たり、トレーニングを積みたい。あくまで2、3年後、世界選手権(2023年、ハンガリー・ブタペスト)、パリ五輪(24年)を目指してやっていきたいというなかで、今回は欠場するという決断に至りました」と説明した山縣。

ケガの回復は「具体的に何割と言われるとちょっとよく分からない。まだ治療中」と言い、具体的な復帰レースは決めていないとのことだが、「来年の織田記念で世界選手権の参加標準記録を狙えるくらいになれれば」とおおよその展望を示した。

今年2月の会見時にはリハビリ段階だったが、現在はウェイトやストレングストレーニングまで進んだ。この試合に出ない期間を利用して、高校時代からの課題だった左右差の改善に取り組み始めたという。

「体の柔軟性が上がりました。横にひねる動きや回旋が苦手でしたが、だいぶ左右差が取れてきたと感じます」

東京五輪で感じた海外のトップ選手とのフィジカル差を埋めるための筋力トレーニングについても、じっくり腰を据えて取り組むことでさまざまな気付きを得ているようだ。

「一定のペースで一定の回数をやっていけば体重(筋肉)を増やす目標は達成できるんですけど、実際に走るとか、ケガを防止するとなってくると、細かい筋肉も同時に働いてこないといけません。大きな筋肉の動きで“できた風”になるが、その代償として本来、働いてほしい細かい筋肉がうまく機能しなければ、それは正確な動きでありません。機能と筋力の両立を図ってトレーニングをするには長い時間がかかります」

7月15日に開幕するオレゴン世界選手権は、いちファンとして楽しみつつ、「自分がテーマにしている機能の改善について、自分の課題と世界のトップ選手の答え合わせをしたい」と言う山縣。6月の日本選手権後に決定する世界選手権の4×100mリレーのメンバー候補にもエールを送った。

「世界一になりたい思いは、特に東京五輪を走ったメンバーは強く持っていると思います。東京で出走はなかった栁田君(大輝、東洋大1年)や若い選手が世界を目指してやっています。若い選手、思いを持った選手が躍動してくれるのを楽しみにしています」

自身が描く理想のイメージはあるものの、今はそこにたどり着くための試行錯誤の段階。東京五輪の1年延期によりパリ五輪までは国内含めて過密日程となるなか、周囲から寄せられる期待に感謝しつつも、焦るつもりはない。

6月10日で30歳となる山縣の探求は、これからも続いていく。

写真/中野英聡

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