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2022-06-10

スタン・ハンセンが小島聡にラリアットの極意を伝授!「いつか権威を守る立場になる時がくる」【週刊プロレス昔話】

スタン・ハンセンのラリアットを食らった小島聡

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2002年6月23日、アメリカ・ニュージャージー州アトランティックシティーのザ・サンドキャッスル・スタジアムにて、小島聡がスタン・ハンセンさんからラリアットの極意を伝授された。

当時、全日本プロレス所属だった小島は前日、新団体IWSの旗揚げ戦に出場。タタンカとの一戦をラリアットで制した後「明日、時間があればハンセンから直接ラリアットを教わりたい」と今回の渡米の目的について語った。

長州力、阿修羅・原、小橋建太…。それまでハンセンさんのラリアットを何度も体で受けて、そのダメージからラリアットを自分のものにしていった選手はいる。だが、直接、ハンセンさんが伝家の宝刀を指導した選手は皆無だった。実際に小島の思いを伝え聞いた際には「もうオレは現役じゃないから」と一度は断られたという。

しかし、小島の熱意が通じたのだろう。ついにハンセンさんは直接指導を了承。前日、試合をおこなったスタジアムのリング上で一つずつ丁寧にラリアットの打ち方を指導していった。

現役を離れて1年半になるというのに、その威力は少しもさび付いていなかった。指導の一環としてハンセンさんの左腕を食らい、グロッギーになりながらも小島は立ち上がり「ワンモア」と懇願。ようやくハンセンさんが「OK」と言った時、小島は半ば意識を失っていたが、握手を交わして伝授の儀式が完了した。

ハンセンさん「誰もがラリアットを使っているが、スペシャルなものとして使っていけば、ファンも小島のラリアットをスペシャルホールドとして認めてくれるようになるだろう。野球でも何でも記録はいつかは破られるものさ。小島もいつかラリアットのオーソリティー(権威)を守る立場になる時がくるよ」

ハンセンさんから小島がラリアットの極意を伝授されてから約20年が経った。現役の中でまさに業界ナンバーワンと言ってもいい「権威を守る立場」の使い手となっている。

小島は新日本プロレスの一員として4月30日からNOAHに継続参戦中。「サイバーファイト・フェスティバル2022」6・12さいたまスーパーアリーナ大会でNOAH・潮崎豪の持つGHCヘビー級王座への挑戦を控えている。過去にIWGPヘビー級王座、三冠ヘビー級王座を獲得しているので、勝てば史上4人目のグランドスラム達成だ。GHCヘビー級王者の潮崎も師匠・小橋建太さん譲りのラリアットを得意技としており、剛腕vs豪腕対決としても注目されている。

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