無実を訴える元死刑囚の元プロボクサー、袴田巌さんの支援団体は、袴田さんが逮捕されて54年目を迎えた18日、最高裁判所前で再審請求を求めて声を上げた。
上写真=炎天下のもと、袴田さんの再審開始を訴えた支援する人々
無実への戦いはどこまでも過酷だ。袴田さんは現在、郷里で静かな日々を送っているが、無罪が認められたわけではない。
1966年、静岡県清水区(当時は清水市)にあった味噌工場での一家四人の放火殺人事件で、袴田さんは逮捕された。1980年に死刑が確定。そのまま47年7カ月の間、拘留されていた袴田さんが、解放されたのは2014年。静岡地裁が再審開始を認め、死刑、拘留の停止を決定し、同日中に東京拘置所から釈放された。静岡地検はこの決定を不服として抗告。東京高裁は2018年に静岡地裁の決定を取り消し、再審請求を棄却した。弁護側が特別抗告し、現在、最高裁で審理が続いている。
ボクシング界もこの支援活動に全面的に協力しており、この日も日本プロボクシング協会の新田渉世事務局長がマイクをとって袴田さんの無実を訴えた。
また、支援団体はこの日、裁判費用のクラウドファンディングをスタート。目標金額は2ヵ月間で1000万円としている。

マイクを手に袴田さんの無実を訴える新田事務局長
写真◎山口裕朗
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