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2022-07-17

「70~80球で完封できる」元チームメートの鳥谷敬が語る佐々木朗希の伸びしろ~リポビタン for Sports presents「The Deep」~

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スポーツライターの金子達仁(左)がパーソナリティーを務める「The Deep」第31回放送のゲストは、昨年千葉ロッテマリーンズを引退した鳥谷敬氏

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 7月17日(日)20:00~、スポーツライターの金子達仁氏がパーソナリティーを務めるニッポン放送のリポビタン for Sports presents「The Deep」の第31回放送では、昨年限りで千葉ロッテマリーンズを引退した鳥谷敬氏が登場した。

――東京生まれで、子供の頃西武が大好きだった鳥谷さんが、なぜ阪神を選んだのですか?

「わかりやすく言ったら、好きな球団とかじゃなくて、就職です。自分が試合に出て一番力を発揮できる、自分が輝くためにはどこかと考えたときに阪神でした」

――でも12球団一、たくさんのメディアがついて回る。12球団一、熱いファンもついてくる。後悔したことはなかったですか?

「阪神時代は、それが当たり前だと思ってました。2003年に優勝して、2004年から入ったんですけど、もうキャンプからとんでもないことになっていました。こういう世界なんだなと思って入って16年間やっていたので、そんなに嫌だな、大変だなとは思わなかったです。その後、ロッテに行って2年間やったときに初めて、阪神は大変なんだなということに気づきました。ロッテにいるときは、もうちょっと静かにしてくれたら、もっと活躍できたのになと思いました」

――ロッテと言えば、今佐々木朗希が大変なことになっています。彼がプロの世界に飛び込んできたときの姿をご覧になっている。同じように2012年に阪神に指名された藤浪晋太郎。これもご覧になっている。2人を比べていかがですか?

「藤波投手は力強さがあり、プロでも活躍するんだなという雰囲気がありました。佐々木投手は凄いものを持っているけど、まだ時間がかかりそうだなと思いました。しなやかさはあるけど、力強さはないと言う感じでした。時速150km、160kmのボールを入った頃から投げていましたけど、まだ自分の本来持っているものを最大限に出したら怪我をするという風に見えました。まだお客さんの入っていない中、シート打撃で投げていたとき、自分は守りに就いていたんです。150何kmで投げて、チームメートにカーンとホームランを打たれると、その後は力を入れて160何kmで投げ始めた。打たれたことによってスイッチが入ったようです。高卒で入ってきてシート打撃でプロを相手に投げるときに、力を抜いて投げるピッチャーを今まで見たことがなかった。普通は力が入っちゃうじゃないですか? そうではなくて、自分で制御しながら投げて、打たれたことによってスイッチが入って、そこからスピードが上がっていく。つまり、最初から全力で投げていない。モノが違うというか、自分の力がその場面でどのくらい通用するのかを試して、打たれたから力を入れるということが、18歳でプロに入って初めからできる投手はなかなかいないですよ」

――佐々木朗希投手はまだ未完成ですか?

「まだ完成形に向かっている途中だと思います。常時球速が160kmが165kmに変わったり、フォークボールを思ったように操り始めたら、勝ち方も違ってくる。三振ではなく、打ち取ることで、70~80球で完封することもできるようになると思います。今は、“自分の投球をすれば勝てますよ”という感覚で投げていると思うんですが、年間を考えて15勝するためにどうするかという考え方に変わり、投げ方も変わったら、もっと抑え方も色々できるだろうと思います。そうすればメジャーに行っても普通に投げられるでしょう。今年はローテーションで投げる初めての年なので、どういう状態になったら自分は調子を崩すのか、どうやったらいいのかがわかってきたら、また調整法も考えられるようになる。まだ途中だと思うんです」

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