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2022-07-14

KENTAにとって7月14日は決して忘れられない日付…20年前のNOAH新潟大会で「試合後、秋山準さんに呼び出された」【週刊プロレス】

秋山準の顔面を蹴り飛ばすKENTA

今年も新日本プロレス「G1 CLIMAX 32」の季節がやってきた。7月16日の札幌大会で開幕し、8月18日の日本武道館大会まで全国各地で激闘が繰り広げられていく。

今年のG1に4年連続4度目の出場を果たすKENTAにとって7月14日は決して忘れられない日付だ。3年前の2019年、新日本プロレス大田区総合体育館における棚橋弘至とのG1公式戦がWWE退団後初となる日本でのシングルだったからだ。

しかも、大会のメインイベント。KENTAは棚橋をgo2sleepで下し、初戦の飯伏幸太戦に続いてG1初出場で2連勝と開幕ダッシュに成功し、ウイットに富んだマイクで大会を締めた。7月14日はWWE退団後本当の意味で日本凱旋を果たした思い出深い日付なのである。

…ただし、KENTAにとって7月14日が決して忘れられない日付になっているのは2019年だけではない。今から20年前の2002年。NOAH新潟市体育館大会。対戦相手は秋山準&金丸義信。パートナーは田上明。

特に大きなテーマがある試合ではなかった。しかし、この一戦がKENTAの「プロレス人生を左右する」ような重要な意味を持っていたことが初の自伝「足跡」で明かされている。

「オレは秋山さんに激しく向かっていった。秋山さんも若い頃はガンガンいっていたのを知っていた。とはいえ、差は歴然としていて結果は玉砕。だが、この一戦で、自分の中で感情を前面に出したファイトに活路を見いだせるような手応えもつかんだ。

しかし、実際に転機となることが起きたのはその試合後だ。オレは秋山さんに呼び出された。何事かと思い、控室に行ってみると、めちゃくちゃ怒っていた。何かした、オレ? まぁ、今にして思えば言っていたこともわかる気もする。秋山さんも当時32歳でピリピリしていた。にしても、あんなキレる? 普通に言えばよくない?

申し訳ないが細かい内容は、今はまだ話すつもりはない。いつかオレがYouTuberになった時に話そう。だが、この一件は確実にオレのプロレス人生を左右する出来事だった。

あの時のオレは秋山さんの言うことに『すみませんでした』。そう答えることしかできなかった。無力な自分自身が歯がゆくて仕方がなかった。そんな自分自身を変えるため、そして秋山さんを見返すため“武器”を持つ必要があると感じていた。このまま終わってたまるか」

その後、KENTAはキックボクシングスタイルに変更。どんな相手にでも激しく向かっていく激情ファイトでNOAHの中心選手となり、ジュニアの体格ながらヘビー級に転向し頂点もつかんだ。その影響を受けたプロレスラーは日本のみならず世界でも多い。

NOAH退団後はWWEで活躍し、前述したように2019年より新日本を主戦場としている。KENTAにとって決して忘れられない7月14日。今年はG1開幕2日前にやってきた。

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