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2022-07-22

【相撲編集部が選ぶ名古屋場所13日目の一番】王鵬、幕内で初めての勝ち越し決める

上手出し投げで照強を這わせ勝ち越しを決めた王鵬

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王鵬(上手出し投げ)照強

13日目も午前中に伊勢ノ海、片男波、芝田山の各部屋で新型コロナ陽性者が出て力士全員が休場。午後になって追手風部屋の幕内遠藤の感染が判明し、休場力士がさらに増えた。
 
13日目は幕下以下の各段の優勝が決まる日で、序二段は日翔志(追手風)が優勝。遠藤の感染が明らかになる前だったので取組ができたが、千秋楽の表彰式は参加できない。
 
そのほか序ノ口は決定戦となったが、三段目は元大関の朝乃山、幕下は18歳の吉井(時津風)が優勝を決めている。
 
幕内は18番のうち7番が不戦となり、優勝争いも盛り上がらない。2敗でトップの逸ノ城は錦木休場で不戦勝となり、並走する照ノ富士は若隆景を中に入れさせずに押し出して2敗を守った。1差で貴景勝がただ1人追いかけている状況だ。
 
13日目の一番は王鵬を取り上げたい。過去2場所の幕内では負け越しており、初の勝ち越しを懸けて照強と対戦した。
 
立ち合い、左足から踏み込んだ王鵬。照強は低く潜って、その足を取りにいく。王鵬は慌てることなくどっしりと構え、右上手を取ると上から押しつぶすような上手出し投げで、照強を這わせた。
 
勝ち越しを決めた王鵬は、「よかったです。落ち着いて取れました。足を取ってくれたほうがやりやすいと思っていた。考えることが少なくて済むので」と笑顔を見せる。
 
照強はこれで5日連続で足取りを狙ってきたのだが、「もちろん、頭に入れていた。入れてない人はいないんじゃないですか。自分が思っていた感覚でした」と余裕のコメント。
 
新入幕の場所は7勝3敗から5連敗。先場所は前半戦で3連敗して6勝9敗に終わったが、今場所はここまで連敗がない。その要因については「負けてもいいところはあるので、今場所は負けてもここがよかったと思うようにしたのがよかったかな」と振り返る。
 
夏場所後は出稽古が解禁となり、佐渡ケ嶽部屋で鍛えることができたのも大きかった。「自分より立ち合いの当たりが強い人、四つ身がうまい人と稽古ができたので、体の使い方がよくなってきた」と語る。
 
やはり、自分より強い人と稽古しないと地力は伸びていかない。「残り2日、一番ずつ勝っていきたい」と力強く締めくくった。

文=山口亜土

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