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2019-11-03

【ボクシング】第76回東日本新人王決勝 鮮烈TKOの亀田京之介がMVP獲得

第76回東日本新人王決勝が3日、東京・後楽園ホールで行われ、 ミニマム級からミドル級まで 11階級で優勝が争われた(ライト級は不戦)。最優秀選手賞はフェザー級の亀田京之介(協栄)、技能賞はミニマム級の森且貴(大橋)、敢闘賞はスーパーライト級の本多航大(川崎新田)が獲得した。10日に西軍代表決定戦が行われ、東西の新人王は12月22日、全日本新人王決定戦で激突する。

写真上=12階級の東日本新人王たち

★ミニマム級決勝4回戦
森  且貴(大橋)
【判定3ー0:40対36×3】
縄井  愁(ワタナベ)

森(左)の左アッパーが決まる

 デビュー戦のリベンジを期して力強く迫る縄井を、森はジャブで突き放し、右ストレートを打ち込む。縄井も食い下がり打撃戦になるが、接近戦でも森のコンビネーションが上回る。高い技術を披露してフルマークの勝利を得た森は、技能賞に輝いた。

★ライトフライ級決勝5回戦
安藤 教祐(KG大和)
【判定3ー0:48対46×3】
髙根 秀寿(角海老宝石)

安藤(左)の左フック

 フットワーカー安藤が大きくリングを回りながら右をカウンター。2回にはロープを背にこのパンチでダウンも奪うが、ここでKOを逃すと終盤失速。足が止まった安藤を髙根は左右フックで激しく追ったが、安藤は打ち返して逃げ切った。

★フライ級決勝5回戦
臼井 春樹(八王子中屋)
【判定3ー0:50対45×3】
具志堅広大(竹原慎二&畑山隆則)

右を打ち下ろす臼井(右)

 身長で16センチ上回る臼井がジャブ、打ち下ろしの右で具志堅の接近を阻む。右で飛びこむ隙をうかがう具志堅だが、2回には左目下を腫らし、4、5回は臼井の連打にさらされ、立っているのがやっとだった。

★スーパーフライ級決勝5回戦
目黒 聖也(セレス)
【判定3ー0:48対47×2、49対46】
入稲福 敬(ドリーム)

左ボディを決める目黒(右)

 サウスポーの目黒が開始早々から速いワンツーで圧倒したが、入稲福も2回からプレスを強め、荒々しいボディ連打で追い回す。押され気味の目黒は4回、逆に左ボディを連発して入稲福の動きを止め、傾きかけた試合の流れを堰き止めた。

★バンタム級決勝4回戦
小笠原梢太(シャイアン大嶋)
【判定3ー0:40対36×3】
永冨 寛治(フラッシュ赤羽)

小笠原(左)の左フック

 細かいパンチを打ちながら前に出てくる永冨に、小笠原は左フック、右クロスを打ち込み毎回リード。大きな山場は作れなかったが、最後まで主導権を握り続けた。

★スーパーバンタム級決勝5回戦
竹原  毅(協栄)
【TKO3回2分44秒】
梅本 耕孝(新日本木村)

右を伸ばす竹原(右)

 体を振って前に出てくる36 歳の梅本を、サウスポー竹原は右で止め、左ストレートをヒット。2回には左アッパーでダウンを奪う。3回も竹原の的確な連打が続くうちに、レフェリーが割って入った。

★フェザー級決勝5回戦
亀田京之介(協栄)
【TKO3回1分10秒】
今成 太希(三迫)

左を突く亀田(左)

 強気に前進するサウスポーの今成に対し、亀田は軽やかなフットワークを駆使して回り込み、タイミングのいい右をカウンター。初回、今成の左で右目尻から出血した亀田だが、2回には鋭い右で今成を棒立ちにさせる。3回も亀田が右ストレートから連打。今成はなおも打ち返して気の強さを見せたが、ガードが落ちたところに亀田の右アッパーを浴び、弾かれるようにダウン。同時にストップされた。亀田は最優秀選手賞に選ばれた。

★スーパーフェザー級決勝4回戦
谷口 彪賀(八王子中屋)
【判定3ー0:39対37×2、38対38】
佐藤 諄幸(厚木ワタナベ)

左で攻め込む谷口(左)

 サウスポー谷口が中間距離で左を上下に打ち分け押していたが、2回には接近戦に巻き込まれ、佐藤のボディ連打に効かされる。3回から谷口は再び距離を取り、ショート連打で押し切った。

★ライト級決勝5回戦
齋藤眞之助(石川ジム立川)
【不戦勝】
佐々木 尽(八王子中屋)
※佐々木の体調不良による棄権で齋藤が優勝。

不戦勝の齋藤

★スーパーライト級決勝4回戦
本多 航大(川崎新田)
【TKO3回46秒】
小林 柾貴(イマオカ)

本多(右)が右で攻める

 圧倒的な手数と多彩なパンチで押していた小林だが、強気に打ち合う中、2回に本多の右でダウン。3回、猛然と逆襲に出た小林だが、本多の左フックでアゴを跳ね上げられ、ストップされた。本多は敢闘賞を受賞した。

★ウェルター級決勝4回戦
足名 優太(渡嘉敷)
【判定3ー0:40対36×3】
永田 勝大(新日本木村)

足名(右)の右が決まる

 互いに手数で勝負。接近戦でフック、アッパーを応酬するが、先手で攻める足名が優勢。4回には右ストレートからのラッシュでダウン寸前に追い込んだが、永田も終了ゴングまで耐え抜いた。

★ミドル級決勝4回戦
湯澤 卓巳(宇都宮金田)
【判定2ー0:40対36、39対37、38対38】
舟津  純(伴流)

湯澤(左)が左で攻めこむ

 距離を取ってジャブ、ストレートを打ちたい舟津と、前に出て接近戦に持ち込みたい湯澤。3回から湯澤がタフネスとスタミナで攻勢をかけ、しつこい上下連打で押し切った。

左から技能賞・森、最優秀・亀田、敢闘賞・本多

文◎藤木邦昭
写真◎小河原友信

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