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2019-11-02

【ボクシング】スーパーウェルター級最強挑戦者決定戦 カーニバル出場決めた清水優人「木更津へタイトルを」

2日夜、東京・後楽園ホールで行われたスーパーウェルター級の「最強挑戦者決定戦」は、同級2位の清水優人(木更津グリーンベイ)が元王者で1位の新藤寛之(宮田)に3-0の判定勝ちを収め、2020チャンピオンカーニバルへの出場を決めた。

写真上=新藤(左)のボディを狙って右を伸ばす清水

★最強挑戦者決定戦8回戦
[スーパーウェルター級]
清水 優人(木更津グリーンベイ)日本同級2位
【判定3-0:77対75、77対74、76対75】
新藤 寛之(宮田)同級1位

初回、清水の右がボディに決まり、新藤ダウン

 日本チャンピオンからランキング3位まで、スーパーウェルター級のオールキャストが出そろったこの夜。メインのタイトルマッチを前に、1位の新藤と2位の清水が挑戦権を争った。

 探り合っていた初回、清水の伸ばした右ストレートをボディに受け、新藤が尻もち。足も引っかかってダメージはなかったが、このダウンが新藤のスタイルを変えた。

 2ポイントの失点を自覚し、先手攻撃で挽回を図るサウスポーの新藤。本来のボクシングではなかったが、中盤にはどうにか互角の形成に持ち込むことに成功する。しかし、オーバーペースが祟ったか、最後の2回は手数が減少。この勝負所で踏ん張った清水が右で攻勢を取り、勝利をもぎ取った。

 来春のチャンピオンカーニバルで4年ぶりとなる日本タイトル挑戦を決めた清水。「本当にうまかった」と2階級制覇の実績を持つ新藤の技術を称え、「だから、前に出て攻めました」と気持ちの勝利を強調。大きな災害に見舞われた地元・木更津の人々を勇気づけるためにも、全力でタイトルを取りに行くことを約束した。

★スーパーバンタム級8回戦
高橋 竜平(横浜光)日本同級7位
【TKO5回2分44秒】
ジョン・バサン(インドネシア)

左で攻め込む高橋

 高橋が独特のリズムと間合いでじわじわと攻めていった。バサンのカウンターを警戒して深追いしないが、右クロスを再三ヒット。5回、このパンチでバサンを硬直させるとようやく仕留めにかかり、連打でストップを呼び込んだ。

★スーパーフライ級8回戦
今川 未来(木更津グリーンベイ)日本同級10位
【判定2-0:78対74、77対75、76対76】
薮﨑 賢人(セレス)

激しく打ち合う今川(左)と藪﨑

 2017年全日本スーパーフライ級新人王の今川と、東日本フライ級新人王の藪﨑はともにサウスポー。序盤戦は藪﨑が左ストレートを軸にぐいぐいと攻めてリードしたが、今川もよく打ち返し、中盤から逆襲。上下に放つ右フックの的中率を上げていき、最終回の激しい打ち合いも制して勝利をつかんだ。

★バンタム級8回戦
千葉  開(横浜光)日本同級10位
【TKO2回1分49秒】
ジョージ・ルモリー(インドネシア)

千葉(左)は2回KO勝ち

 千葉が強打とスピードで圧倒。2回、右ストレートで倒したのを皮切りに、3度のダウンを奪い、試合を終わらせた。

文◎藤木邦昭
写真◎馬場高志

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