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2022-12-16

【連載 大相撲が大好きになる 話の玉手箱】第4回「懸賞、賞金」その5

平成30年夏場所、2つの条件をクリアして、松鳳山が殊勲賞を受賞

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近年、増えているものはな~んだ? と問われたら、2つ挙げたい。
1つ目は社会問題化している高齢者の交通事故。あれは困ったものですね。対応も難しい。
残る1つが幕内の取組に懸かる懸賞だ。勝った力士にご祝儀をつける、というのは大相撲ならではの、もう風物詩と言っていい。令和元年秋場所から力士の取り分が1本6万円にアップした。その総数が毎場所、2000本前後ですよ。ようし、勝って取ってやろう、と力士たちのモチベーションも一段と上がろうというものです。
気になるのはあの懸賞、あるいは賞金の使い道です。令和元年夏場所、たっぷり稼いだ朝乃山に師匠が「部屋にクーラー付けて」と“公開おねだり”していましたが、野暮を承知でその使い道を探ってみました。
※月刊『相撲』平成31年4月号から連載中の「大相撲が大好きになる 話の玉手箱」を一部編集。毎週金曜日に公開します。

賞金の使い道は?

最後にちゃっかり屋さんも紹介しよう。平成30(2018)年夏場所千秋楽、東前頭2枚目の松鳳山は、まず自分が勝って勝ち越し、次に(自分が4日目に勝った)鶴竜が優勝する、という2つの条件をみごとクリアし、初の殊勲賞を受賞した。

「受賞条件は1つにしてもらいたい。2つはきついよ。緊張して、(優勝がかかった結びの)鶴竜戦を見ているとき、吐きそうになりました。いやあ、もらえてよかった」
 
と松鳳山は支度部屋で大喜びしていたが、200万円の賞金の使い道について聞かれると、

「奥さんに渡しますよ。家計を楽にするために」
 
と愛妻家ならではの弁。まあ、これが賞金の基本的な使い道ですね。ところが、松鳳山は返す言葉でこう言ってニヤリとした。

「でも、少し抜いて渡そうかな」
 
そんな大胆なことをして、あとでバレなかったかな。

月刊『相撲』令和元年7月号掲載

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