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2022-12-18

【全中駅伝】女子は稲美中(兵庫)が狙った2連覇達成で「全然違った喜び」、男子は初出場の酒井根中(千葉)が初優勝

稲美中の吉川陽菜(左)、酒井根中の大山滉介(3年)

12月18日(日)に第30回全国中学校駅伝大会が滋賀県希望が丘文化公園芝生ランドで行われ、女子は稲美中(兵庫)が2連覇、男子は初出場の酒井根中(千葉)が初優勝を果たした。

吉川陽菜がアンカーで桂中を逆転

5区12kmで争われた女子は、稲美中の吉川菜緒(3年)が10分31秒で2年連続区間賞を獲得し、昨年同様に1区から首位に立ったが、2区で湊友希(3年)が最後のトラックで神村学園中(鹿児島)にかわされて2位に後退。3区、4区では桂中(京都)にトップに立たれながらも、長野紗弥(2年)、藤井青緒(3年)が粘り、桂中と13秒差で5区の吉川陽菜(3年)へ。菜緒の双子の妹・陽菜がアンカーで桂中を逆転した。

吉川姉妹とキャプテンの湊は、昨年に続き優勝メンバーとなった。「去年は挑戦者の立場だったけど、今回は優勝を狙ってきました。全然違った喜びがある」と湊が語れば、「2連覇できるのは私たちだけだったんで、優勝するために頑張ってきました。本当にうれしい」と吉川菜緒も喜びを爆発させた。

桂中が昨年より一つ順位を上げて2位、初出場の神村学園中はサッカー部の力も借りて3位に入った。

女子連覇の稲美中(兵庫)
女子連覇の稲美中(兵庫)

伊藤が18人抜きで酒井根中が浮上

6区間18kmで争われた男子は、1区では全日中3000m2位の新妻遼己(3年)が区間賞で平岡中(兵庫)、2区では塚越中(神奈川)、3区では堀金中(長野)と目まぐるしく首位が入れ替わる展開となった。酒井根中は3区まで20、21、19位だったが、4区で伊藤悠ノ介(3年)が18人抜きの区間賞で一気にトップに立ち、優勝戦線に浮上。5区では尾﨑優(2年)が区間賞だった国府中(山口)に先頭を譲るも、6区で大山滉介(3年)が奪取。2位の湯川中(福岡)に8秒差をつけてフィニッシュした。

反撃のきっかけをつくった伊藤は、「最初、タスキをもらったときは、もうちょっと前で来ると思っていたので焦りもありました。前が見渡せる位置にきたときに、このくらいなら自分の走りをすればトップに立てると思った」と8分45秒53の走力を存分に発揮。「この1年、全国優勝を目標にやってきたので、チームで達成できてうれしかったです」と、仲間と喜びを分かち合った。

連覇を狙った桂中(京都)は3位、国府中が4位。近畿大会優勝の平岡中は6区の新妻昂己が9分20秒の区間賞で4人を抜くも、5位にとどまった。

男子優勝の酒井根中(千葉)
男子優勝の酒井根中(千葉)

最優秀選手賞には男子3区で9分10秒の区間新をマークした菅野元太(山形十中3年・山形)、女子5区で10分17秒の区間賞だった湯田和未(会津若松一中3年・福島)、長森結愛(大沢野中1年・富山)が選出された。

最優秀選手、左から湯田、長森、菅野
最優秀選手、左から湯田、長森、菅野

文/内田麻衣子 写真/宮原和也、中野英聡

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