週刊プロレスの一部内容を発売1日前に紹介します。スターダム4・23横浜アリーナ「ALLSTAR GRAND QUEENDOM 2023」詳報号（週刊プロレス2023年5月12日増刊号／No.2242）が4月28日（金）発売。オールカラー52ページ。定価650円。
女子プロレス20年ぶり横アリ決戦で新たな伝説！ 中野たむ、ジュリアを破りワールド王座奪取ほか5大タイトルすべて移動!! ひめか引退記念増刊号特別企画・舞ひめラスト対談も掲載。
スターダム4・23横浜アリーナ～ワールド・オブ・スターダム◎中野たむvsジュリア「たむ解放記念日」
ジュリアvs中野たむは「スターダムの黄金カード」と呼ばれている。だからこそ、スターダム初進出、女子プロレス20年ぶりとなる横浜アリーナ大会のメインでこの試合が組まれたわけだ。
しかし、「黄金カード」でたむはずっと悔しい思いをしてきた。重要な局面で負け続け、日本武道館の髪切りマッチでやっと勝って白いベルトを巻いたのに、注目されたのは坊主になったジュリアの方。赤いベルトや白いベルト、ゴッデス、5★STARやシンデレラも先を越された。自分はずっとジュリアを追いかけ続けるのか、追い越せないのか…。
悔しくて悔しくてジュリアが頭から離れなかった。何をするにもジュリアと自分を比較してしまった。まるで病気だと、たむは本誌インタビューで語るほど。
赤いベルトを懸けた通算6度目のシングル。2人の攻防はやはり激しく、特に顔面への攻撃が苛烈となった。両者（特にたむ）は試合中から顔が腫れ上がる。
まさに命を削り合う攻防を繰り広げ、互いの得意技を出し合う両者。そのなかでたむはトワイライトドリーム、バイオレット・スクリュー・ドライバーと自身の必殺技を畳み掛け、ついに3カウント奪取。ジュリア政権をV2で強制終了させた。
「横浜アリーナにお越しの諸君！ 見たか、これが最高峰だ。そして、これがジュリアだ。そして、これが中野たむだ！」
しかし、試合後のジュリアは独特の言い回しで負けを認め、こんな言葉でマイクを締めた。ベルトを奪っていったライバルをも認める表現。これがファンの心を熱くさせたからこそ、退場する彼女に対して「ジュリア」コールが巻き起こった。今年2月にスターダムで歓声が解禁されてからというもの、こんな光景は初めてだった。
21年3・3日本武道館の増刊号で、筆者は髪を切られても凛としているジュリアに対して「あなたは世界一、格好良い」と書いた。あれから2年、ジュリアはやっぱり世界一、格好良かった。（成川）
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