８月２日から６日まで、北海道を舞台に繰り広げられるインターハイの出場権を懸けた最終決戦がスタート。都府県大会を勝ち抜いた選手たちが、ブロック大会に挑む。16日から開幕する５地区から南九州大会の注目選手を紹介する。
中距離で好勝負 初のインターハイ路線の大山の歩きにも注目インターハイの南九州地区予選が6月16日から4日間、鹿児島市内の白波スタジアム（県立鴨池陸上競技場）で開催される。
男子800ｍには、U20アジア選手権（6月４～７日／韓国・醴泉）で金メダルを獲得した立迫大徳（鹿児島城西高３年・鹿児島）が登場。同大会では自己ベストの１分49秒22をマークしており、今季全国高校ランキング（６／６判明分）で１分50秒を切っているのは立迫のみ。昨年の徳島インターハイでもラストスパートで４位に食い込み、その勝負強さとスパートのキレが持ち味。今夏のインターハイ優勝候補だ。
この種目には、立迫と中学時代からライバル関係の坂元龍晟（鹿児島南高３年・鹿児島）もエントリー。シーズンベストは１分52秒97だが、昨季１分49秒92をマーク。坂元は「１分48秒台を出したい」と意気込んでおり、地区大会から好勝負が見られそうだ。
U20アジア選手権の10000mWで銀メダルを獲得した大山藍（鹿児島女高3年・鹿児島）も注目選手だ。昨年のU20世界選手権（22年８月１～６日／コロンビア・カリ）でも銀メダルを獲得し、競歩は高校１年から始めたが、すでに国際大会で実績を残している。昨年はU20世界選手権とインターハイの日程が重なったため、自身初のインターハイに向けた地区予選。5000mWの自己ベストは22分00秒34で、インターハイは「21分台で優勝」を目標に掲げる。
好勝負という点で注目したいのが、男子5000ｍだ。前回の徳島インターハイで5位入賞したマイナ・ダンカンガツクミ（専大熊本高３年・熊本）が中心になりそうだが、今季13分台をマークしている玉目陸（出水中央高３年・鹿児島）、飯田翔大（出水中央高３年）、自己ベスト14分02秒11の佐藤愛斗（小林高３年・宮崎）らも競り合う力を持っている。
男子円盤投も実力が拮抗しており、全国出場を懸けた熱い戦いが繰り広げられそうだ。昨年のU18競技会で３位に入った岩永大輝（熊本国府高３年・熊本）が今季45m46で全国ランキング７位。U18競技会で８位だった外間勝結（与勝高２年・沖縄）は44m44で同11位にランクイン。さらに外間を抑えて沖縄県大会を制した奥間政和（那覇西高２年）が44m39、宮崎県大会で大会新の43m87を出した竹内海斗（飯野高３年）、熊本２位の村山健翔（球磨工高２年）が43m59と拮抗。誰が“一発”を出すのか目が離せない。
女子短距離では山形愛羽（熊本中央高３年・熊本）が100mで11秒68（+1.4）と全国ランキングトップ。200mでも全国ランキング６位となる24秒03をマークしており、全国二冠を目指した地区予選。徳島インターハイでは100mで7位、200mは４位と両種目で入賞した。
また、徳島インターハイの女子1500m＆3000mで二冠を獲得したカリバ・カロライン（神村学園高３年・鹿児島）は、県大会の3000mで国内高校国際新記録となる８分40秒86をマーク。そのスピードに注目だ。
インターハイは８月２～６日、北海道札幌市の厚別公園競技場で開催される。
長距離、投てき、短距離にもそれぞれ注目選手が出場。左から、マイナ、岩永、山形、カリバ（写真／黒崎雅久、中野英聡）
