高校生スイマーの頂点を争うインターハイ［競泳］が８月17日、北海道立野幌総合運動公園水泳プールで開幕した。初日は男女の個人３種目で決勝が行われた。男子200ｍ個人メドレーでは松下知之（宇都宮南３年）が、男子200ｍ平泳ぎでは山口哩駈（桃山学院３年）が優勝。ともに得意とする400ｍ個人メドレーでの直接対決に向け闘志を燃やした。また、男女の400ｍフリーリレーも行われ、男子は東京・日本大豊山、女子は神奈川・日本大藤沢がともに連覇を飾った。男子200ｍ個人メドレーでは松下知之が最初の種目のバタフライから抜け出し、１分58秒86で優勝。２位に２秒25の大差をつけた。それでも松下は「１分57秒から１分56秒台を狙っていたので、少し悔しいです」と笑顔はない。「ただ、平泳ぎの感覚は良かったので、前半のバタフライと背泳ぎを修正していきたい。練習通りの泳ぎができれば４分10秒、４分９秒台も狙えると思います」と、最終日に行われる400ｍ個人メドレーに向けて気持ちを切り替えた。
男子200ｍ平泳ぎは山口哩駈が２分12秒96で優勝も、「自己ベスト（２分11秒79）を更新したかったので…」と、こちらも笑顔なし。ただ、泳ぎの感覚としては悪くないといい「400ｍ個人メドレーでは自己ベスト、そして高校記録（４分８秒94）も狙っていきたい」と意気込んだ。
このふたりの400ｍ個人メドレーの自己ベストは松下が４分12秒20、山口が４分12秒43と競い合っている。松下は「山口君は実力があって安定感がある」と言えば、山口は「松下君は大きな泳ぎでスピードがある」と互いに尊敬し、意識し合う間柄。そして異口同音に「負けたくない」と話す。
20日、大会最終日の400ｍ個人メドレー。どちらに軍配が上がるのか注目だ。
また、男子400ｍ自由形は１位から５位までが０秒23差という大激戦を大木優瑠（飛龍３年）が制した。
女子は400ｍ自由形で竹澤瑠珂（武蔵野２年）が大会新で優勝も「自己ベストには届かなかったので」と少し悔しげな表情。「前半から行って後半も耐えるレースをしようと思っていましたが、思ったより前半が速くなってしまい、後半に耐えられませんでした。ただ、スピードがついている証拠だと思います」と手応えも得たようだ。200ｍ平泳ぎは中澤凪海（日大藤沢３年）が「まわりが前半から速い選手だったので、離されずについていき、後半を上げようと思っていた」と、持ち味を発揮したレースで２分25秒18の好タイムで制した。200ｍ個人メドレーは福岡世界選手権代表の成田実生（淑徳巣鴨２年）が実力を見せて優勝している。
★１日目の優勝者（８月17日）【男子】
▼400ｍ自由形
大木 優瑠（飛龍３年）3分53秒57
▼200ｍ個人メドレー
松下 知之（宇都宮南３年）1分58秒86
▼200ｍ平泳ぎ
山口 哩駈（桃山学院３年）2分12秒96
▼400ｍフリーリレー
日大豊山 3分22秒24☆大会新
松井理宇、錦織孟徳、光永翔音、隈部飛鵬
【女子】
▼400ｍ自由形
竹澤 瑠珂（武蔵野２年）4分10秒33☆大会新
▼200ｍ個人メドレー
成田 実生（淑徳巣鴨２年）2分13秒09
▼200ｍ平泳ぎ
中澤 海凪（日大藤沢３年）2分25秒18
▼400ｍフリーリレー
日大藤沢 3分45秒15☆大会新
溝口歩優、平井瑞希、山本千晶、笹目南帆
