31日午前、中嶋勝彦が都内・文京区湯島の全日本プロレス事務所を訪問。福田剛紀社長に三冠ヘビー級王座挑戦を迫るとともに「全日本乗っ取り」を宣言した。10・21後楽園の三冠戦後に突然現れて、負けた宮原健斗を花束でぶっ叩いた中嶋。全日本への何らかの意思表示と思われたが、狙いはやはり三冠ベルトだった。
初めて全日本事務所を訪れた中嶋は、スタッフへの挨拶もそこそこに福田社長の姿を見つけて向かう。ちょうどハロウィンパーティーの準備中だった社長に「ここで会見していいですか?」。場違いな雰囲気での会見となった。
中嶋「俺がここに来た理由。そして、ここで会見を開く理由。ひと言だ。全日本プロレスを乗っ取りに来た。そのためにはまず全日本プロレスの至宝、三冠をいただく。もう一度言うぞ。全日本プロレスを乗っ取って三冠をいただく。福田社長、全日本プロレスに闘魂スタイルのこの中嶋勝彦が挑戦表明だ。組んでくれるよな?」
福田社長「そうおっしゃられても急には…。チャンピオンの青柳選手に聞いてみないと、いまはなんとも…」
中嶋「急でもなんでもないだろ。知ってるよ、チャンピオンの青柳。先日も最高の男を、宮原健斗を破って防衛したもんなぁ。俺がそのチャンピオン、青柳選手に勝てばいいんだろ? 次はどこだっけ? 11月5日、北海道だったよね?」
福田社長「そうですね」
中嶋「行ってやるよ」
福田社長「まずは青柳選手に確認を取らないと…」
中嶋「社長なんでしょ? まぁいい。挑戦表明だ。全日本プロレスをジャックして、この俺中嶋勝彦がプロレス界の地形ごと変えてやる。話は以上だ。(質問をさえぎって)お集まりいただいてありがとうございます。(福田社長に)いいですね、楽しそうで。社長、なんでルイージなんですか。めちゃくちゃおもしろいですね。ハッピーハロウィン」
その後、勝手に社長室に場所を移してあらためてコメント。
中嶋「(注目されるなか全日本を選んだ理由は)シンプルですよ。理由は全日本プロレスが一番歴史の深い団体だから。
(いきなり三冠に)うん。乗っ取るためにはまずは三冠でしょ。なんで? 全日本に来る理由は三冠、まずはそこでしょ。
(三冠ベルトじたいの印象は)歴史の深い、一番古いベルトでしょ。
(長いスパンでの参戦を考えている)長いスパン、いる必要ある?
(ベルトを取れば防衛戦がある)さぁどうだろうね。そのときになってみないと。
(その先に宮原選手を見ているということは)こないだ負けたからね。俺にとって必要なのは、べつに健斗ではない。三冠、さっきも言ったように。一番歴史の古い三冠が、いまの俺には必要だ。
(闘魂スタイルと言っていたが)俺の歴史。(チャンピオン・カーニバルの優勝トロフィーを見ながら)いいねぇ。若いときから見てたよ、このトロフィーも。
(最強タッグへの興味は)ないね。俺にはいま三冠が必要だ。
(一人で乗り込む)きょうも一人でしょ?
(全日本以外への参戦は)見ての通り俺はフリーエージェントだから」
「動き出した中嶋勝彦から目を離すな」と言い残して全日本事務所を後にした。福田社長は「他団体をやめてすぐ全日本に来ていただけたことには感謝はしてます」と言いつつ、後楽園に続いて2度目の乱入となった中嶋に対して「全日本に来たらそうは問屋はおろさないってところを見せたいですね」と、語気を強めた。
11・5札幌の夜興行での三冠戦開催はすでに決定しているが、挑戦者は未定。全日本はチャンピオンの青柳に確認次第、正式に中嶋の挑戦を発表する方向だ。
拳王が連載で中嶋勝彦に辛らつ発言連発…週プロ送料無料通販!