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2024-02-28

【しゅりんぷ池田のカード春秋】17年の新人は豊作だったのか?

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先日、急にパソコンの画面上に2017年版の「ルーキーエディション」のBOX画像が上がってきて驚きました(Facebookの思い出機能ですね)。キャッチコピーは「大豊作年到来!」だったのです。

前年秋のドラフトの最大の目玉は田中正義。「1年目から2ケタ勝利も可能」と評され、ドラフト1位で5球団が競合の末、ソフトバンク入り。ところが、田中はまったくの期待外れで、6年間の在籍で未勝利のままFA移籍した近藤健介の人的補償で日本ハムに移籍することに。田中はここで25セーブを挙げる活躍で一矢を報いましたが、当初の期待値からすると、まだまだという状況です。

もう1人、BOXで大きく配置されたのが佐々木千隼。外れ1位ながら田中らを外した5球団が競合した末にロッテ入り。こちらも1シーズン活躍しただけで、昨オフの現役ドラフトでDeNAに移籍。

こうして同年ドラフトのトップ2の不振もあって、とても豊作年とは言えない感じですが、一方で阪神がこの年1位指名したのが大山悠輔。当時の金本知憲監督の強い希望もあっての1位指名だったそうですが、その瞬間、会場のファンたちが驚嘆の声を上げていました。その後も、「大山は2位でも獲れたのでは?」「最初に佐々木を指名していれば単独で獲れたのに……」と散々な言われよう。しかし、大山は徐々に阪神の主砲として地歩を固め、昨年は全143試合で四番を務めチームの優勝、日本一の立役者となったのです。

ドラフトの成否は数年経ってみないと分からないという好例となりました。24年シーズンのルーキーたちは、どうなるでしょうか?

(週刊ベースボール2024年3月4日号 掲載記事再編)
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