男子200m自由形を大会新で制し、チームメイトの声援に応える村佐(写真◎筒井剛史/スイミング・マガジン)
高校生スイマーの頂点を争うインターハイ[競泳]の2日目が8月18日、佐賀県SAGAサンライズパークSAGAアクアで行われた。この日は男女の個人各4種目で決勝が行われ、男子200m自由形ではパリ五輪リレー代表の村佐達也(中京大中京3年)が貫禄を示した。
男子200m自由形決勝は、スタート直後からパリ五輪800mフリーリレー代表の村佐達也が飛び出した。以前は 、一昨年まで自由形長距離を専門種目としていたスタミナを生かすため前半を抑えて入り後半勝負というレースパターンを得意としていたが、パリ五輪代表となってから世界と戦うことを見すえて、前半から積極的にいくレースパターンに変更。それが奏功して6月の相模原でのサマーチャレンジ記録会では1分46秒59の高校新記録を樹立していた。この日も予選後には「疲れがないと言えばウソになる」と話していたが、それも感じさせない泳ぎを披露。結結果的には 自己ベストに 0秒24届かなかったが、1分46秒83の大会新で優勝した。
「自分が一番速いという、これまであまり経験したことのない状況だったので、オリンピックとは違った緊張感がありました」と村佐。高校2年から自由形短距離に取り組むようになり一気に才能が開花したが、昨年のインターハイですら優勝候補というより急成長の注目選手という位置づけだった。それから一足飛びに駆け上がり、わずか半年でパリ五輪代表へ。日本代表選手とし過ごす中、さらに強くなりたいという欲も出てきたという。
「パリ五輪に出場して、本当にメダルを獲りたいと思いました。次(来年のシンガポール世界選手権)の派遣標準が何秒になるかわからないですが、若い立場から狙っていくべきかなと感じました。今回は前半が52秒16でしたが、51秒前半で入らないと世界では置いていかれてしまう。まずはラクに51秒台で入れるように心がけていきます」
世界を肌で感じてきたからこそ得ることができた課題。刺激も十分にもらってきた。この成長はまだまだ止まりそうにない。
また、この日は 2年生の活躍が目を引いた。女子50m自由形では秋高実昇(豊川)が、200mバタフライでは男子が倉塚遼(水戸桜ノ牧)、女子は安達愛菫(京都外大西)、女子200m自由形では福岡由唯(武蔵野)、100m背泳ぎでは男子が塩田直也(淑徳巣鴨)、女子が園部ゆあら(埼玉栄)と8種目中6種目で優勝。男子50m自由形は岩見俊祐(春日部共栄3年)が先輩の意地を見せ、後輩の會田慧(春日部共栄2年)を0秒03差で抑えて優勝を果たした。
★本日の優勝者(2日目/8月18日)
【男子】
▼50m自由形
岩見俊祐(埼玉・春日部共栄3年)22秒92
▼200mバタフライ
倉塚 遼(茨城・水戸桜ノ牧2年)1分58秒67
▼200m自由形
村佐達也(愛知・中京大中京3年)1分46秒83☆大会新
▼100m背泳ぎ
塩田直也(東京・淑徳巣鴨2年)55秒36
【女子】
▼50m自由形
秋高実昇(愛知・豊川2年)25秒68
▼200mバタフライ
安達愛菫(京都・京都外大西2年)2分11秒51
▼200m自由形
福岡由唯(東京・武蔵野2年)2分1秒36
▼100m背泳ぎ
園部ゆあら(埼玉・埼玉栄2年)1分2秒04