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2025-01-24

【マリーゴールド】2年ぶり元アイス同期タッグ復活も……石川奈青、真白優希に不快感「なんでしれっとカードにいるの?」【週刊プロレス】

マリーゴールド1・25横浜で真白優希と2年2カ月ぶりにタッグを組む石川奈青

女子プロレス団体「マリーゴールド」1・25横浜ラジアントホール大会に向け、“百万石のニューヒロイン”石川奈青が同大会で2年2カ月ぶりのタッグ結成を果たすアイスリボン時代の同期、真白優希に対して「正直言っていまタッグを組むのは嫌です」と不快感をあらわにした。

「なんで(真白が)しれっとカードにいるの?」

明日に迫った横浜大会で組まれた石川奈青&真白優希vs瀬戸レア&山田奈保のタッグマッチ。対戦カードを見て、こうつぶやく石川は表情は明らかに固かった。

昨年11月、給料未払い騒動を機にアイスリボンを退団した真白は1・3大田区総合体育館大会でマリーゴールド初参戦し、「新春マリーゴールド・ランブル(時間差バトルロイヤル)」を制覇した。勢いそのままにビクトリア弓月が持つスーパーフライ王座に挑戦表明。敗れはしたものの、1・19後楽園で2度目の参戦を果たした。

そして真白にとって3度目のマリーゴールド参戦となる1・25横浜、そこでアイスリボン時代からの2人を知るファンが期待していたであろう同期・石川とのタッグ結成が発表された。

2022年11月以来、2年2カ月ぶりのタッグ結成。場所はマリーゴールド初進出にして、2人の初対決の舞台でもある横浜ラジアントホール。当然、当事者のひとり、石川も同期との再会を楽しみにしているかと思われたが……その心中は穏やかではなかった。いったいなぜなのか。

まず石川と真白の関係を簡単に振り返りたい。
左が石川奈青で右が真白優希
コロナ禍の2020年、石川は5月、真白は8月、アイスリボンでデビュー。年齢で言えば石川が7歳年上だが、プロレスでは同期の2人、誤解を恐れずに言えばともに劣等生だった。

4年前に閉館した横浜文化体育館という大会場でのデビューが決まっていた石川だが、体調不良でデビュー戦が延期になる”もってなさ”。その後、世の中はコロナ禍に突入。気づけば誰もいない無観客下のアイスリボン道場で彼女はデビューした。2023年3月、上層部批判とともにアイスリボンを退団した彼女は、所属末期“冒険家”という謎のキャラクターになり迷走。フリー転向後もハッキリ言って、パッとしなかった。

対して真白。練習生時代から線が細かった彼女は、エキシビションに臨めば号泣。デビュー後も、試合後ブッ倒れて病院に運ばれたり、ヘッドロックで秒殺されたり。ついたニックネームはヘナチョコ。その後、摩訶不思議なキャラクターでオンリーワンな立ち位置を築く。セオリーから外れた特異な言動で輝きを放つも、2022年大みそかに一度引退した(※2024年1月に復帰)。

そんな真白と石川は犬猿の仲と言われた。
石川と真白の初対決が実現した2020年11・23横浜ラジアントホール大会
厳密に言えば若き日の真白が、我が道をいく石川を一方的に嫌っていた形で、“石川NG”、つまり同じ試合には出たくないと団体首脳に伝えるほどの徹底ぶり。アイスでの初タッグが実現したのは、2人のデビューから2年後の2022年9月、真白の引退が決まってようやく同じコーナーに立った。対戦しても感情が先走って試合はグチャグチャ。太陽の真白、月の石川。だが、そんな2人だからおもしろかったし、引っかかるものがあった。

2022年夏、真白は年内の引退を発表。これがキッカケとなり、両者の関係は急速に改善。11月に開催された絆タッグトーナメントでは優勝の栄冠をつかみ取った。その年の大晦日に引退した真白だったが、2024年1月に復帰。その時も石川は自腹でチケットを購入、最前列で同期の再起戦を見守っていた。結果的に真白のICE×∞初戴冠となった同年10月の後楽園にも足を運んでいる。真白も石川への感謝を口にしていたし、マリーゴールド移籍を果たした同期との再会を望んでいた。
昨年10月、真白のICE×∞初戴冠も石川は会場で見届けていた
それだけに真白のマリーゴールド参戦、そして2年2カ月ぶりのタッグ結成を石川も待ち望んでいたのかと思われたが…。

「真白本人の意思とか気持ちがそこに感じられない」
「真白の意志というより、まわりの人に流されて出てるんだろうなって」

石川にとっては真白は間違いなく思い入れの強い存在だ。だからこそ、カードが発表されても何の反応も示さず、石川の言葉を借りれば「しれっと」同じカードにいる同期の存在に疑問を抱かざるを得ない。

プロレスラー真白が一般人になった2023年、社会の荒波にもまれ良くも悪くも大人になった。時おり、持ち前の狂気が顔をのぞかせるが、真白がフリーとして様々なリングに出ている姿をみて、「最近は真白自身が真白優希の良さをわかってない。真白優希を楽しんでない」と石川。

だが、その一方で石川自身も最近は明確なテーマがないなかで“ただ試合をしているだけ”な現状がある。だからこそ今回の同期タッグ結成が何かのキッカケになるのでは、そう期待するのだが…。

「期待してくれる週プロさんとかファンの人はガッカリすると思うけど、私ひとりでレアとじゃま田をやっつけるので。25日の横浜ラジアント、石川が勝つ姿をお見せます!」と石川は豪語するが、リングに上がれば何かが生まれるのがプロレス。おそらく大会の前半戦で組まれるであろうタッグマッチ。プロレスファン大注目!というカードでもない。業界的にはちっぽけな物語かもしれない。それでも石川と真白を知るファンは、どうしたって思い入れを持って試合を見てしまうだろう。

2年2カ月ぶりに実現する石川&真白の絡みは何かを生み出すのか。それとも「しれっと」試合をして終わってしまうのか。1月25日マリーゴールド横浜ラジアントホール大会、2人の落ちこぼれのドラマが2年2カ月ぶりに交錯する。
2022年10・30両国KFCホール大会で石川&真白は絆タッグトーナメントに優勝
そんな真白とのタッグが決まった石川との一問一答は以下の通り。

――待望の石川・真白の絡みが唐突に実現、1・25横浜ラジアントホールで2022年11月以来、2年2カ月ぶりのタッグ結成が発表されました!

石川「待望のって思ってるの週プロさんとアイスリボンから見てくれてる人だけですよ。それにタッグ結成っていうか、組まれただけなので」

――……取材前の撮影でも思いましたが、あんまり乗り気じゃないんですか?

石川「なんで(真白が)しれっとカードにいるの?って」

――タッグ結成ウンヌンではなく、絡み自体望んでいないと?

石川「正直、真白がどんな思いなのかもわからないし。(マリーゴールド参戦を)直訴したわけでもないし、トライアウトに参加したわけでもない、しれっと1・3大田区に出てスーパーフライに挑戦して、なんとなくタッグが組まれて。真白本人の意思とか気持ちがそこに感じられないっていうか。もともとそういう人間ではあるけど、たぶん今回のマリーゴールド参戦も真白の意志というより、まわりの人に流されて出てるんだろうなって」

――手厳しいですね…。

石川「月曜日だったかな、横浜&新木場の対戦カードが送られてきて、真白とのタッグが組まれていて。組みたくないしタッグを組むぐらいならせめて対戦したほうがいいと思って、小川さんに『真白とのカード、対戦にはなりませんか? いまは組みたくないです』って相談したけど、もう決定カードだからと」

――小川さんに物申すぐらい嫌なんですか…。同期ながら犬猿の仲の時代もあり、それでも石川&真白組でタッグトーナメントに優勝する絆があったり。昨年10月の真白さんICE×∞初戴冠の試合も観戦に行かれてましたよね?

石川「行きましたね。なんならプロレス復帰戦も大晦日のタイトルマッチも見に行った。でも復帰する時も(心のどこかで)『なんで今、しかもそこで復帰するの?』って思ったし。未払いがあって大変だって聞いてたけど、でもそれでも頑張るっていうから応援してた。ベルト巻いてこれからも団体(アイスリボン)を引っ張っていくっていうから大晦日も見にいった。なのに結局、全部投げ出して、しれっとマリーゴールドに来て。かと思えばZERO1女子のエースになるとか言ってるんですよね? たぶん(今回のタッグ結成もマリーゴールドから打診を受けて)なんとくOKしたんじゃないかなって」
初シングルがおこなわれた2020年12・31後楽園。真白が石川に勝利を収めた
――真白さんの気持ちも知りたかったので今回も連絡したんですが…。

石川「体調不良で来れないんでしょ? 来てくれたら、どうなの?何がやりたいの?って話もできるけど、ホント何もわからない」

――「マジでわからない」みたいなことをいろんな人から言われている石川さんに「よくわからない」と言われる真白さんって…。

石川「(無視して)小川さんは出身団体も一緒だし、タッグ組ませるかぐらいの気持ちなんだと思う。でも(真白は)そんな軽い気持ちで隣に立てると思わないでっていう」

――個人的に石川&真白のタッグはすごく楽しみです。

石川「正直言っていまタッグを組むのは嫌ですね」

――1・3大田区のカードが発表された少しあとにSNSで「何しに来たの?今更」とつぶやいてましたが?

石川「今更だなと思ったし、今回のタッグなんてなおさら今更だよ」

――でもマリーゴールドに真白さんが来た時点でいつか絡むだろうなと思ってませんでした?

石川「来たって言っても、ホントに来ただけじゃないですか。それで言うならハムさんも藤本さんも来てるし」

――自分の意志ではなく、ゲスト的に参戦してるようにしか見えないと?

石川「ファンの人も、そのぐらいにしか感じてないと思いますよ。旗揚げの時、あんなアウェーな会見に石川がいたの、思い出してよ」

――知名度のあるスターダム勢と並んでマリーゴールド旗揚げ会見に出ていた石川さんは「え? アナタ誰?」「石川? なんで?」みたいな感じでしたもんね。おまけに会見後にサプライズ登場したアクトレス勢にまんまと食われちゃいましたし。

石川「ホントだよ…! でもいまの真白は石川がいることによって、ちょっと受け入れてもらえてる。なんかそういうズルさもあるなって。この8カ月、真白のためにやってきたわけじゃないんで」
両者のラストシングルは2022年11月27日アイスリボン川口大会。真白の3戦2勝1分で、石川はいまだ勝ち星なし
――ただ1・19後楽園の試合後、真白さんはあらためて「マリーゴールドに来た理由のひとつは石川さん。闘いたいし、試合がしたい」と言ってましたよ。

石川「…そうなんですか? 情報チェックしてないだけなのに『聞いてない!』ってキレてるヤツってただの老害ですもんね(笑)。真白のコメント、どこに出てますか?」

――週プロモバイルを見てください。

石川「(差し出されたスマホの画面を見て)たしかに。でも、こんなこと(マリーゴールドの)公式に載ってたかな?」

――囲みのあとに個別に聞いたので。

石川「…それ、いつもみたいに真白に言わせたんじゃないですか?」

――…流れはどうあれ「闘いたいし、試合がしたい」って言ってましたよ(汗)。

石川「前は自分のことしか考えてない子だったのに、変に大人になって空気を読むあたりもどうなんだろうなって思う」

――石川さんは空気読んでくれないですもんね、こっちの言ってほしいことわかってる時でも。

石川「言わないですよ。なんで思ってもないこと言わなきゃいけないんですか(ジロリ)」

――だからみんなに煙たがら……まぁ石川さんの思いはどうあれ横浜のカード(石川&真白vs瀬戸レア&山田奈保)は決定済みなので!

石川「対戦相手は後輩2人。レアも山田もシングルで勝ってるし、正直真白なんかいなくても1対2でいいぐらい。(石川と真白の)2人の関係性を知らない向こうの子たちはちょっとびっくりさせちゃうかもしれないけど」

――現状では石川&真白がタッグチームとして機能することはない?

石川「いまのところないと思いますよ。試合までになんかアクション起こすなり、何か言ってくるなら別ですけど」

――……絆タッグトーナメント優勝を果たした両国で絆を深めてもらおうと思ってたんですが、石川さんの神経がささくれ立つだけの結果に…。

石川「ホントだよ。この取材もだし、真白の行動もだし、今回のカードもそう。(石川を)感情的にさせようとしてるなら策士だと思うけど、たぶんそうじゃないと思うし」
両国で真白との再会への偽らざる思いを語った石川
――こんなこと言ったら余計ムカつくかもしれませんが、最近の石川さんは〝ただ試合してる〟だけにしか見えなかったし、試合後コメントを聞きに行こうと思う試合もほぼありませんでした。

石川「…それはそう(苦笑)」

――でも今回のカード、石川さんはささくれ立ってるかもしれませんが、興味があるし楽しみですよ!

石川「…何を思うかは週プロさんの勝手ですけど、でもいま真白とタッグ組むのはやっぱり私はイヤですよ。何か違う気がするし、一緒にやりたくない。私が知ってる真白はもっと自分のことだけを考えてたし、こないだの弓月とのタイトルマッチを見ても『真白、こんなモンじゃないだろ』っていう気持ちがあったし」

――でも、同じリングに立つことで何か通じ合うこともあるのでは?

石川「たしかにそういうこともある。でも、今の真白から何か感じるとは思えない」

――石川さんが2020年5月に、真白さんが同年8月にデビュー。必死だった2020年も、ムチャクチャ仲悪かった2021年も、真白さん引退を機に仲良くなった2022年もおもしろかった石川&真白。2025年のいま紆余曲折を経て同じリングに立つわけですから。

石川「5年経って、アイスリボンじゃなく、マリーゴールドっていうあの頃は想像もしていなかったリングに2人で立てる。たしかにプロレスは何があるかわからない。でも、それとこれとは話が別。リングはつながってるとか、そんな綺麗ごとで片付けるの私、メチャクチャ嫌いなので。(石川&真白の物語を)期待してくれる週プロさんとかファンの人はガッカリすると思うけど、私ひとりでレアとじゃま田をやっつけるので。25日の横浜ラジアント、石川が勝つ姿をお見せます!」
1・25横浜ラジアントホールで2年2カ月ぶりの石川&真白組が実現する
マリーゴールド「New Years Golden Garden 2025」
★1月25日(土)神奈川・横浜ラジアントホール(13:00)
▼桜井麻衣&MIRAI vsボジラ&メガトン
▼パッションカウントダウン◎高橋奈七永vs松井珠紗
▼林下詩美&ビクトリア弓月vs青野未来&山岡聖怜
▼翔月なつみ&後藤智香vs野崎渚&CHIAKI
▼勇気みなみvsタンク
▼石川奈青&真白優希vs瀬戸レア&山田奈保
▼咲村良子vsリアラ

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