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2020-04-17

【System of Arthur Lydiard vol.12】国境も時も人も越えて今なお、息づく。それはまさに「リディアードの真髄」

 Qちゃん育ての親も

 2000年シドニー五輪の金メダリスト、高橋尚子(当時・積水化学)の「Qちゃんフィーバー」が冷めやらない02の夏。私はもう一人のロックスター並みの指導者、Qちゃんの恩師でもある小出義雄監督を米国ボルダー(コロラド州)に訪ねました。そこは同監督のご自宅兼合宿所。

「日本人でリディアードに精通している人がいると聞いたので、ぜひ会いましょう」と、お招きを受けたのでした。すると、私たち二人は誕生日が同じということも判明して大いに意気投合し、以降も懇意にしていただいています。これまでの数ある会話の中には、次の2つのような小出監督のコメントがあります。

左から、渡辺重治氏(三井住友海上女子陸上部元監督)、小出義雄氏(現・佐倉アスリートクラブ監督)、筆者、林貴志氏(三井住友海上女子陸上部コーチ)。米国ボルダーの小出氏宅にて

「選手として、そして指導者として、どうやったら速くなれるかわからなかったとき、リディアードの本が出て、その通りやったら強くなるんだよねぇ!」

「みんな速い練習しているかというと、そうじゃないんだよね! じっくりじっくり時間をかけてやっているときに、良い結果が出るね」

 まさしくリディアードの真髄でもある、「有酸素能力の基礎作り」の大切さを説かれているのです。


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