close

2025-07-23

【陸上】東福岡高の元・中学記録保持者、岩本咲真 インターハイ3種目で入賞へ

岩本が高校最後の夏、インターハイ3種目入賞に挑む(写真/上野弘明)

7月25日からホットスタッフフィールド広島(広島広域公園陸上競技場)でインターハイの陸上競技が開幕する。全41種目が5日間の日程で行われ、支部大会、都府県大会、11地区大会を勝ち抜いた選手たちが集結。そのなかから注目の選手やチームを紹介する。110mYH、110mJHの元中学記録保持者・岩本咲真(東福岡高3年・福岡)は400m、110mH、400mHの3種目で入賞を目指す。

400mの走力が一気にアップ

近年、国内のレベルが急上昇している種目の一つ、男子110mHはシニアだけでなく高校生のレベルも上がっている。7月4~6日に開催された日本選手権の決勝に高校生で唯一、駒を進めた古賀ジェレミー(東京高3年・東京)は、6月の南関東大会で13秒45(+0.1)と自身が持つ高校記録を再更新。10年前の高校記録が13秒83だったことを考えると、この10年でトッパーの高校記録は0秒38も速くなった。

そんなライバルの躍進を感じながらも「気持ちでは、全然負けていない」と話すのが、110mJHと110mYHの元中学記録保持者、岩本咲真(東福岡高3年・福岡)だ。高校に進学してから400mHにも挑戦し、今夏のインターハイは400m、110mH、400mHと3種目で全国入賞を目指す強者だ。

今季になって目を引くのは、400mの走力が一気に上がったことだ。昨季までの自己ベストは48秒59だったが、今季は47秒03と1秒5以上も速くなった。インターハイ出場者の全国ランキング(地区大会までの集計)でも400mは4位、400mHは9位にランクインしており、どちらも入賞候補に挙がる。

さらに110mHも今季になって14秒22(+0.7)まで記録を伸ばし、北九州大会で連覇を達成した。この種目は高校記録保持者の古賀が13秒4台と抜けているが、ほか高1歴代最高の13秒68(-0.7)を持つ髙城昊紀(宮崎西高2年・宮崎)、7月に13秒97(+1.3)をマークした権田颯志(安城学園高2年・愛知)の3人以外、現時点で13秒台ハードラーは不在。岩本にも十分、入賞のチャンスがある。

「400mHで優勝、400mは決勝進出、110mHは13秒台を出して決勝で勝負する」
これが、岩本が掲げるインターハイの目標だ。初日の400m予選・準決勝から連日のレース。個人3種目に加えてリレー2種目を含む計5種目を走り抜くだけでも過酷な夏になりそうだが、このタフな挑戦を「しっかりと戦って、感謝の気持ちを表したい」と、高校最後の夏に向かう。

文/新甫條利子 写真/上野弘明

PICK UP注目の記事

PICK UP注目の記事



RELATED関連する記事