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2025-07-24

【陸上】純真高の「三刀流」スロワー・石丸大智が2年ぶりの全国制覇へ挑む

砲丸投、円盤投、やり投の3種目でインターハイに挑む岩本。円盤投では頂点を狙う(写真/上野弘明)

7月25日からホットスタッフフィールド広島(広島広域公園陸上競技場)でインターハイの陸上競技が開幕する。全41種目が5日間の日程で行われ、支部大会、都府県大会、11地区大会を勝ち抜いた選手たちが集結。そのなかから注目の選手やチームを紹介する。1年時の鹿児島国体で少年男子B円盤投を制した石丸大智(純真高3年・福岡)がインターハイで2年ぶりの全国制覇を円盤投で狙う。

目標は円盤投での優勝、砲丸投での3位入賞

広島インターハイで投てき“三刀流”に挑むスロワーがいる。インターハイ出場者の今季全国ランキング(地区大会終了時点)では、砲丸投で8位、円盤投で3位と2種目で10傑に入り、昨秋からやり投にも挑戦する石丸大智(純真高3年・福岡)だ。

2年前の北海道インターハイは、1年生ながら砲丸投で7位入賞した。その秋、鹿児島国体では少年B円盤投を制覇。その非凡な身体能力は指導する宮本研次先生も一目置くほど。「体育の授業でバレーボールをやっても、ものすごい強烈なスパイクを打つんです。バネもあるし、肩の可動域も広くて柔らかい」。もともと小学校時代にドッジボールを経験し、高校はバレーボールの強豪校へ進学する道も選択肢にあったという。「バレーボールを選択しても、いい選手になったと思います」と宮本先生。
「高校時代はいろいろな種目をやった方がいい」との考えから、宮本先生の勧めで始めたやり投。ほとんど練習をせずに出場した初戦で、54m52を投げた。そして今季インターハイ路線で、ついに“三刀流”を解禁。北九州大会では砲丸投で3連覇を達成し、円盤投との二冠を獲得。やり投でも自己新の56m80を投げて、インターハイ出場圏内の6位に入った。
とは言え、あくまでインターハイは「砲丸投で3位以内、円盤投で優勝」が目標。1年生で全国制覇を達成しながら、昨季は全国無冠に終わった悔しさを晴らすため、広島に乗り込む。

「冬期は基礎練習から徹底しました。パワーポジションに入ってから、下半身を使えるようになってきました」と石丸。173cmと身長は高くないが、リーチの長さを活かし、円盤投では「遠心力を得られるような大きなターンと、持ち味のスピードを活かして投げたい」と技術を磨く。
4月には円盤投で50m10をマーク。練習でも50mを超えるようになってきたそうで、「インターハイでは56mくらいを投げたい」と意欲を燃やす。55m以上の記録で優勝となれば、大会記録(58m02)が樹立された18年以来、7年ぶりの好記録だ。
日程的には、やり投、砲丸投、円盤投の順番で行われる広島インターハイ。大会最終日の本命、円盤投に向けて“三投流”で仕上げていく。

文/新甫條利子 写真/上野弘明

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