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2020-02-14

【アメフト】日本代表・藤田HCが問いかける「何人、向こうのレベルに通用すんねん」

カナダのプロフットボールCFLが3月25日からトロントで開催するグローバルコンバインの本選に進む日本選手が決まった。2月1・2日の日本のコンバイン当日に進出を決めたRB李卓(オービックシーガルズ)とOL町野友哉(京都大学)のほかに、DL高谷亮太、LB山岸明生(いずれも富士通フロンティアーズ)WR近江克仁(IBMビッグブルー)が加わった。3月1日の日本代表vsTSL選抜戦(米テキサス州)と合わせ、日本のフットボール界には、いつもの春とはまったく異なる景色が広がっている。

      ◇

 日本代表トライアウトと、CFLのコンバインが合同で行われた2月1日のことだ。終了後のハドルで聞いた二つの言葉が、心に強く残った。

 一つは藤田智ヘッドコーチ(HC)だ。
「過去何回もアメリカに負けた。最後はフィジカルの差が出たりということがテーマとして残っている。絶対に、フィジカルの差、技術の差を詰めない限り、相手と勝負できる範囲に入らない限り、勝たれへん。やつらはどんどん進歩している。それ以上のスピードで、俺らが追いつかなければいけない。今回の代表はシンプルにする。向こうの選手とこっちの選手の勝負。『何人向こうのレベルに通用すんねん』それを一番大事にする。そういう選手が半分以上おって、試合に勝てるようになる。おれへんのに勝とうというのは虫が良すぎる」

もう一つはCFLグローバルスカウト部門のグレッグ・クイックさんの言葉だ。

「プロフットボールで重要なのは『Consistency of Excellence』(常に優れた結果を出し続けること)だ。仮に君たちが外科医だったとする。毎日手術をしなければならない。ある日は両手を挙げて『あー、今日は失敗した』。そんなことは許されない。フットボールも同じことだ。ヘッドコーチも、GMも、君たちに期待するのは『Consistency of Excellence』。それがプロフットボールだ」

 日本のアメフトは、トップリーグであるXリーグの各チームに米国人選手が入るようになってレベルが向上したと言われてきた。しかし、本当にレベルが向上したといえるのか。それは結果を出すことでしか証明できない。3月1日の日本代表戦、25日からのコンバイン。選ばれし者たちの挑戦に、日本のフットボールの明日がかかっている。【小座野容斉】

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「やつらはどんどん進歩している。それ以上のスピードで、俺らが追いつかなければいけない」と、藤田HCは檄を飛ばした=撮影:小座野容斉

「プロとは常に優れた結果を出し続けるもの。君たちが外科医だったら『あー、今日は失敗した』と言うのは許されない」と語り掛けるCFLのクイックさん=撮影:小座野容斉

CFLグローバルコンバインのカナダ本選に進出する5人の選手。(左から)LB山岸明生(富士通)、WR近江克仁(IBM)、RB李卓(オービック)、OL町野友哉(京大)、DL高谷亮太(富士通)=撮影:小座野容斉

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