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2020-09-09

【陸上】日本IC:女子400mハードルで史上初の表彰台独占を目指す早稲田大トリオ

何かを残して引退したい

 4年生の小山は、就職活動でも新型コロナウィルスの影響を受けた。「精神的にも、体力的にもきつくて不安でしたが、練習することでリフレッシュできました」と、競技と就職活動を両立した。腰の痛みがあるなか、7~8月は1レースごとに記録を短縮。自己記録の57秒45には届いていないが、ゴールデングランプリでは58秒14で3位と調子は上向きだ。

 小山は入学したときから、陸上は大学までと決めており、この秋が競技生活最後のシーズンとなる。「残された短い期間に、後輩たちにどれだけのことを伝えられるのか、という思いもありますが、できる限りコミュニケーションを取って、何かを残して陸上を引退したい」と下級生をけん引。個人としては、日本インカレで2年ぶりの優勝を目指す。

昨年度の高校総体(インターハイ)優勝の津川は、大学入学後も順調に記録を伸ばし、日本インカレのメンバー入りを果たした
撮影/早稲田大競走部

 初の日本インカレとなる津川も、昨年のインターハイを制した実力者。8月15日の早稲田大競技会では、U20日本歴代6位の57秒85と自己記録を伸ばした。「1年目は挑戦者の気持ちで」と控えめだが、上位入賞が期待できる。

 チームとしては、小山、関本、津川で1~3位独占を目標に掲げる。「(女子400mハードルでの)表彰台独占は、早稲田にしかできないと思います。小山さんのラストシーズンなので、一緒に頑張りたい」と関本。達成すれば、この種目が1990年に日本インカレで実施されるようになって以降、初の快挙となる。

文/石井安里

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