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2021-01-07

【アメフト】アラバマ大のスミスにハイズマントロフィー 29年ぶりWRが受賞

ハイズマントロフィーを獲得、同じポーズをとるアラバマ大のWRデボンテ・スミス=photo by Getty Images

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米カレッジフットボールの最優秀選手に贈られる「ハイズマントロフィー」の発表が、現地1月5日にあり、アラバマ大学のWRデボンテ・スミスが選ばれた。WRがハイズマントロフィーを受賞するのは1991年のデズモンド・ハワード(ミシガン大⇒NFLワシントンなど)以来、29年ぶり3人目となった。

スミスは、今季12ゲームで、いずれもFBSでトップとなるパスレシーブ105回、1641ヤード、20タッチダウン(TD)を記録した。選考対象外のゲームだが、カレッジ・フットボール・プレーオフ(CFP)の準決勝、1月1日のローズボウルゲームでは130ヤード、3TDでゲームMVPにも輝いた。
185センチ、79キロと細身だが、正確なルート取りと、高いレシーブ技術を持ち、DBとの競り合いにも強い。4月のNFLドラフトではWRのトッププロスペクトの一人として、1巡上位での指名が濃厚となっている。
DBと競り合いながらパスをキャッチするアラバマ大のWRデボンテ・スミス=photo by Getty Images
DBと競り合いながらパスをキャッチするアラバマ大のWRデボンテ・スミス=photo by Getty Images

チームメートのQBマック・ジョーンズやヘッドコーチ(HC)のニック・セイバンと抱き合った後、スピーチに立ったスミスは、大学入学時には72キロしかなかったという自らの体格に触れた。

「すべての若い選手たちに言いたい。大きいことや強いことが、私がここにいる理由ではない。努力し続けたからだ。私も大きくなかった。私自身サイズがないことをずっと疑われ続けてきた。だから本当に、フットボールに対して覚悟を決めることだ。どんなことだってできる。大きすぎて出来ないことなんかない」と語った。

ハイズマントロフィー受賞のスピーチをする、アラバマ大のセイバンHCと喜び合うWRデボンテ・スミス=photo by Getty Images
ハイズマントロフィー受賞のスピーチをするWRデボンテ・スミス=photo by Getty Images

「WRファクトリー」アラバマ大の最高傑作か

アラバマ大と言えばディフェンスの印象が強いが、過去10年はNFLへトップ級のWRを次々に送り込んでいる。「WRファクトリー」と言っても良いくらいだ。
スーパースターのフリオ・ジョーンズ(ファルコンズ、2010年ドラフト1巡6位)、アマリ・クーパー(現カウボーイズ、2015年レイダース1巡4位)、そして今季1356ヤードレシーブでスターの仲間入りをしたカルビン・リドリー(ファルコンズ、2018年1巡26位)。
2020年ドラフトではヘンリー・ラグスがレイダースに1巡12位で、ジェリー・ジュディがブロンコスに1巡15位で指名された。

全米準決勝のローズボウルで活躍したアラバマ大のWRデボンテ・スミス=photo by Getty Images
全米準決勝のローズボウルで活躍したアラバマ大のWRデボンテ・スミス=photo by Getty Images

そういった先輩のスターたちでさえ到達できなかった最高の結果に、スミスはたどり着いた。

セイバンHCはスミスを「才能に溢れた男」で「ハードワーカー」と表現する。

「すべてを正確に行う。プレーを成立させるためには何をすべきかを、よく理解していて、チャンスがあれば必ずプレーを決める。スミスが我々のチームにいたことは、我々にとって本当に幸運だった」

優れたタレントのユニットで成長できたことについて、スミスは「皆が同じミッションの中にいた。なり得る限りのベストなプレーヤーになった。お互いに助け合ったし、フィールドの中でも外でも様々なことを教えて導いてくれた。本当に感謝したい」と語った。

ハイズマントロフィー受賞が決まり、アラバマ大のセイバンHCと喜び合うWRデボンテ・スミス=photo by Getty Images
ハイズマントロフィー受賞が決まり、アラバマ大のセイバンHCと喜び合うWRデボンテ・スミス=photo by Getty Images

スミスは1998年11月生まれの22歳。アラバマ大では1年生の時に、CFP決勝でジョージア大相手に延長タイブレークで劇的なサヨナラTDパスをキャッチして(QBはトゥア・タゴバイロア)一躍スターとなった。その後順調に実績を重ね、3年生の昨年は1256ヤード14TDという成績を残した。NFLドラフトにアーリーエントリーする可能性もあったが、最終学年も大学に残り、この日の栄冠を勝ち取った。アラバマ大は、12戦全勝で1月11日にオハイオ州立大と決勝を戦う。スミスにとっても大学ラストゲームになる。

スミスは870人の記者と、過去の受賞者の中で存命の56人による投票で、1856ポイントを獲得した。1位票は440票だった。2位にはクレムソン大QBのトレーバー・ローレンス(1187ポイント、1位票220)、3位はアラバマ大QBのマック・ジョーンズ(1130ポイント、1位票138)、4位にフロリダ大QBカイル・トラスク(737ポイント、1位票67)と続いた。

ハイズマントロフィーの投票で3位までが1000ポイント台で争ったのは、2015年以来。この時も受賞したのはアラバマ大のRBデリック・ヘンリー(現タイタンズ)だった。

また2000年以降のハイズマン受賞者20人の中でQB以外のポジションからの選出はスミスが3人目※だが、3選手は全員アラバマ大の選手(スミス、ヘンリー、RBマーク・イングラム)となった。

※2004年のRBレジー・ブッシュは、後になって受賞を取り消されている。

全米準決勝のローズボウルでパスをキャッチするアラバマ大のWRデボンテ・スミス=photo by Getty Images
全米準決勝のローズボウルでパスをキャッチするアラバマ大のWRデボンテ・スミス=photo by Getty Images

【小座野容斉】

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