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2021-03-04

【大学駅伝】2021年度新入生戦力分析/明大に13分台ランナーが3人

(写真/中野英聡)

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多くのルーキーが活躍を見せた2020年度の大学駅伝。そこで、各大学へのアンケートを基に、進学先が発表となっている現・高校3年生の注目選手を3回に分けて大学別に紹介。3回目となる今回は、箱根駅伝11位の明治大から20位の専修大、箱根駅伝出場を目指す大学に進む選手を紹介する。

明大、中大、神奈川大に好選手そろう


 高校生全体の高速化が進み、箱根駅伝のシード権を逃した各大学にも、これまで以上にハイレベルな選手が加わる。

 箱根は11位ながら、全日本大学駅伝で3位に入った実力校の明大には、5000mの13分台ランナーが3人もそろった。13分54秒88の尾﨑健斗(浜松商高・静岡)は、全国高校駅伝のエース区間1区で2位と快走した。日体大OGの母・紀子さん(旧姓・川口)は、スズキに所属していた1993年にユニバーシアードのマラソンで金メダルを獲得しており、尾﨑も将来性を買われている。

 13分58秒86の甲斐涼介(宮崎日大高・宮崎)、高校駅伝優勝メンバーで、13分59秒32を持つ新谷紘ノ介(世羅高・広島)、高校駅伝の1区で好走した東原豪輝(大阪高・大阪)にも注目したい。

 箱根で2012年以来のシード返り咲きを期す中大には、14分01秒97の東海林宏一(山形南高・山形)、2年時に高校駅伝優勝メンバーとなった山平怜生(仙台育英高・宮城)が入る。スピードランナーの中野倫希(豊川高・愛知)、高校駅伝で日本高校最高記録を打ち立てた洛南高(京都)の主将・佐野拓実も楽しみな存在だ。

 神奈川大は13分58秒80の中原優人(智辯カレッジ高・奈良)、14分01秒08の園田勢(鳥栖工高・佐賀)、高校駅伝5区区間賞の小原快都(仙台育英高)が学年の三本柱になりそう。中原は神奈川大に入学する初の13分台ランナーだ。昨年10月の全国高校大会1500mでは中原が5位、園田が8位に入賞した。今年の箱根では力のある1年生3人が復路を担ったが、新入生トリオも彼らと同様に即戦力として期待される。

専修大に初の留学生・キサイサが加入

 7年ぶりの箱根出場を果たした専修大は、初めて留学生を迎え入れる。13分39秒16のダンカン・キサイサ(大分東明高・大分)は、2年時に5000mでインターハイ2位、国体少年Aで優勝と、すでに国内での実績は十分。駅伝に慣れていることも心強い。

 日体大は14分05秒34の植松孝太(佐久長聖高・長野)、14分08秒15の田中廉(大牟田高・福岡)、全国高校大会の3000mSCを高校歴代9位の8分51秒31で制した分須尊紀(東農大二高・群馬)が加入。今春に主力選手たちが卒業する新チームにおいて、彼らの積極的なチャレンジに注目したい。

全国高校駅伝で入賞圏内に順位を上げた田中は、日体大に進む(写真/田中慎一郎)
6区区間5位の好走でチームを入賞圏内へ引き上げた田中は日体大へ進学(写真/田中慎一郎)

 法政大には全国高校大会5000mで5位の宮岡幸大(宇和島東高・愛媛)、2年時に高校駅伝5区区間賞の上仮屋雄太(須磨学園高・兵庫)、山梨学大には全国高校大会3000mSCで5位の村上大樹(青森山田高・青森)が加わる。

 城西大、国士舘大、拓殖大の3校は、大学で力を伸ばす選手が多いチーム。城西大は14分14秒73の平林樹(拓大一高・東京)を筆頭に、14分30秒台の選手たちも楽しみ。国士舘大は西田大智(埼玉栄高・埼玉)、拓殖大は小山晴空(大分東明高)ら高校駅伝で好走した選手をはじめ、14分台後半から飛躍する選手も出てくるだろう。

 箱根本戦への復活を狙うチームでは、中央学大に14分01秒67の堀田晟礼(千原台高・熊本)、14分06秒28の吉田礼志(拓大紅陵高・千葉)、日大に倉敷高(岡山)のエース・長塩寛至が進む。2024年の第100回大会を目指して強化が進む立教大は、後藤謙昌(仙台育英高)、林虎大朗(大牟田高)など強豪校の有力選手を補強した。

文/石井安里 写真/田中慎一郎、中野英聡

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