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2021-03-17

【プロレス】武藤敬司に連敗…NOAHの清宮海斗が描いていた王座奪還後の未来

クラシックなスタイルで武藤を苦しめた清宮だが、2度目のGHC王座には手が届かず

NOAH3・14福岡国際センター大会でGHCヘビー級王者・武藤敬司に挑戦して32分超の熱戦を繰り広げたものの惜しくも敗れた清宮海斗。同王座の前々王者であり、弱冠24歳、キャリア6年目の若者は方舟の未来そのもの。武藤には昨年8月にシングルで敗れており、今回の挑戦は王座奪還と武藤へのリベンジの2つを目指した闘いでもあった。

 結果、武藤の牙城は崩せず王座にも届かず。しかも試合中に脳震とうを起こし、次回大会(3・21後楽園)は欠場。清宮にとって悔しすぎる試合となってしまったが、戦前はもちろん勝利しか考えていなかった。そのうえで2度目のGHCヘビー級王座戴冠を果たした際にはこんな青写真を口にしていた。

「チャンピオン(の務め)はまずベルトを広めること。全国でタイトルマッチをやっていきたい、東京以外でも。それがプロレスラーのあるべき姿。そうすることでNOAHとしても高みを目指せるし、その先にブランド力が大きくなれば見えてくるものもあると思う。前回の王者時代は周りに支えてもらっている感じだったので、次は恩返ししていきたい。自分が引っ張っていく存在になりたい」

 '18年12月にGHCヘビーを初戴冠した前王者時代の清宮は、とにかくガムシャラに突っ走っていた印象が強い。その後、王者として過ごした1年と王座陥落後の1年。そこで得た経験値から、次の王者時代は自らが団体をけん引できる自信もあった。それだけに是が非でも再びベルトを腰に巻きたかったが、それはしばしお預け。NOAH生え抜きの清宮は現王者の武藤とはGHCベルトに対する思い入れが違う。だからこそ奪還への思いも強かったのだが…。

「いまは(GHCの)ベルトよりも武藤敬司が注目を浴びている状態。自分としては清宮海斗とベルト。2人で上がっていきたい。GHCと一緒に」

 あえてベルトを擬人化して「2人で」と清宮は言っていた。このGHCに対する気持ちはNOAHで生まれ育った選手にしかわからない感情だろう。GHC奪還と打倒武藤。どちらも大きな目標ではあるが、清宮がそれを実現させたときこそNOAHに「新風景」が見えてくる。
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