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2021-04-02

【連載 名力士ライバル列伝】最大のライバル 朝青龍―白鵬 前編

史上初のモンゴル勢同士の優勝決定戦となった平成18年春場所千秋楽。11日目、大関取りを懸けた白鵬に完敗も決定戦では右からの下手投げで決着。白鵬は場所後に大関昇進、「青白時代」の夜明けを告げる一番だった

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モンゴル出身力士初の日下開山。
天皇賜盃は北の湖、貴乃花など過去の大横綱を超える25回を超え、
史上初の7連覇、年6場所完全制覇達成など平成10年代の大相撲界を席巻した朝青龍。
平成16年以降は、歴代1位21場所にわたる一人横綱として君臨した。
その全盛期に待ったをかけたのも、白鵬、日馬富士らのモンゴル勢だった――
※平成28~30年発行『名力士風雲録』連載「ライバル列伝」を一部編集。毎週金曜日に公開します。

幕切れは突然に――短くも熱い「青白時代」

優勝25回、前人未到の7連覇を記録したモンゴル出身初の横綱朝青龍は、武蔵丸が土俵から去った平成16(2004)年初場所以降、21場所にもわたって一人横綱の重責を果たした。17年は史上初の年間6場所完全制覇、年間最多勝記録を北の湖以来27年ぶりに更新する84勝をマーク。ライバル不在のなかで、一人横綱時代を謳歌していた。

独走時代に待ったをかけたのは、モンゴルの後輩、白鵬だった。平成19年夏場所後に横綱昇進。21年には年間86勝という驚異的な数字を記録し、「史上最強横綱」の名をほしいままにした。19年以降は、優勝回数がペースダウンした朝青龍に代わり、白鵬独走時代が始まろうとしていた。

最後の対決となったのは平成22年初場所。朝青龍は前年、本割で6連敗した白鵬に、場所前の横審総見でも2戦2敗。だが、いざ本番になると別人のように力強く、スキのない相撲を見せるのが朝青龍。本番モードの集中力、戦い方は超一流だ。5日目、豪栄道に不覚を取ったが、白鵬も7日目に初黒星を喫すると、終盤まさかの連敗。

白鵬の失速を尻目に順調に白星を積み重ねた朝青龍が、14日目に日馬富士を右下手投げでねじ伏せ、2場所ぶり、北の湖を超える25回目の優勝を決めた。全盛時を彷彿させる優勝パターンだった。千秋楽は白鵬に敗れ、対白鵬戦の連敗ストップは次の場所まで持ち越されたが、健在ぶりを大いにアピール。白鵬独走に待ったをかける敵役として、唯一無二の存在でもあった。

しかし、その「青」と「白」の時代は突然終わりを告げた。初場所中に起こした飲酒による騒動がもとで、2月4日に朝青龍が引退表明。自らの騒動に責任を取った電撃引退の夜、部屋で記者会見に応じた白鵬は、若き時代に胸を借りたモンゴルの先輩を称え、涙を流した。これまで朝青龍と分け合っていた綱の責任は、一気に白鵬の双肩にのしかかることになった。(続く)

『名力士風雲録』第15号朝青龍掲載

【表】対戦表

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