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2021-04-05

【女子プロレス】AEW参戦の伊藤麻希が、現地でタブーとされていた中指を堂々と立てた理由

中指を立てる伊藤

 今年2月に配信されたAEW女子王座挑戦者決定トーナメント。志田光の持つベルトへの挑戦権を懸けて日本とアメリカでそれぞれトーナメントをおこない、その優勝者同士がアメリカで激突した。結果的に優勝者となった水波綾に1回戦で敗退となったものの、このトーナメントにエントリーした伊藤麻希にとっては初めてのAEW参戦だった。

 以前から夢と語っていたAEW参戦。日本での無観客試合ではあったものの、それを果たすことができた伊藤だが…そのリングでシンボルともなっている中指を立てず。それは試合前、アジャコングに「絶対に中指は立てるな。殺されるから」と忠告されたからだという。アメリカではモザイク加工などもされる中指。伊藤にとってはアイデンティティーでもあるが、夢のAEW参戦を単発で終わらせたくない。そういった思いで、収録マッチではビビって中指を立てなかった。

  だが、その翌月。伊藤はサプライズでアメリカのAEWのリングに登場。そこには、リング上で堂々と中指を立てるカリスマの姿があった。アジャの忠告通りであれば大変なことになる可能性だってあったが、これについて本人はこう語った。

「アジャの見てないところなので、全然大丈夫なのかなって思って(笑)。アジャを怒らせるとまずいことになるから…でも、さすがにAEWまで見てないだろうって。案の定、殺されてないし。っていうのと、すでにみんなが伊藤は中指を立てるキャラクターっていうのを知ってくれてて。オーナーのトニー・カーンさんも『中指、全然大丈夫だよ』みたいなかんじだったから。だから、これでもかと立てましたね」

 予想外に緩かったAEWのコンプライアンス。伊藤は自分らしさを存分に発揮して、そして一躍時の人になった。なぜかヒールユニットの一員として登場した件については「ビックリしました。自分、ヒールやったことなかったので。でも、たしかに伊藤のファイトスタイルはかぎりなくヒールに近いベビーみたいなところがあって」。そもそもベビーフェイスは中指を立てないのだから、それも頷ける。

 大会後にはSNS上にて伊藤に対して批判的な声も多かった。だが「もともと合わない人に合わせる気はないし。100人、200人に嫌われようとも、圧倒的に好きでいてくれる人の方が多いので。まったく気にしてないです。どうでもいいです」と本音を漏らす。こうしてアンチができたのも、また1つ人気の裏返しともとれるだろう。「自分の描くスター像はめっちゃ嫌われてる人。でも、ファンは大事。6:4か7:3くらいの割合でアンチもいた方がいいのかな」と独自のアンチ論も。自らの夢を叶えた上で、アメリカで話題をかっさらって一気にスターになった伊藤麻希。次に目指すは、東京女子4・17後楽園でのプリンセス・オブ・プリンセス王座奪取だ。

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