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2020-05-26

最高の一瞬を求めて。羽生結弦を追った四大陸選手権【BBMフォトギャラリー1】

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ベースボール・マガジン社の写真部が厳選した写真をお届けするフォトギャラリーを開設しました。カメラマンがファインダー越しに感じた「最高の一瞬」を掲載していきます。ここで紹介するのは誌面で掲載していないものばかり。記念すべき第1回目は、フィギュアスケートの羽生結弦選手です!

上写真=2020年2月7日の四大陸フィギュアスケート選手権のSPにて撮影(写真◎毛受亮介)

撮影者◎毛受亮介(BBM写真部)

この写真を撮るために…

「タイトルバックに使用している大写真は、2020年2月7日、四大陸フィギュアスケート選手権のショートプログラム(@ソウル木洞アイスアリーナ)で撮影したもの。この写真を撮るために、SPのときの撮影ポジションを選びました。開始から2分15秒くらいでしょうか。ジャッジから見て右のショートサイドに向かって、羽生選手が両腕を広げる、まさに待っていた瞬間でした。ただ、顔を真ん中に置いて撮ってしまったのが反省点です。フィギュアスケートマガジンの誌面ではレイアウトの都合で、片方に寄せるトリミングになっていて、手が切れてしまうことに…。せっかくなので、このフォトギャラリーにて「復活」させてもらいました」(毛受)

2020年2月7日、四大陸フィギュアスケート選手権/ショートプログラム/ソウル木洞アイスアリーナ

「『1』の写真の少し前のシーン。シットスピンの際、ピアノが「タタンッ」と弾ける音に合わせて、羽生選手が羽を広げるように両腕を上げるんです。「ぶゎさっ」という音が響いてきそうです。カッコいい」(毛受)

2020年2月6日、四大陸フィギュアスケート選手権の公式練習

「地下のプラクティスリンクは、比喩的な表現ではなく、吐く息も凍るほどの寒さでした。2月のソウルの気温は、寒い日で氷点下10℃くらい。私は直前まで真夏のオーストラリアにいたので、その寒暖差に恐怖を覚えて、防寒機能抜群のダウンジャケットを慌てて買いに行きました」(毛受)

2020年2月5日、四大陸フィギュアスケート選手権の公式練習終了後にバスへ向かう

「その後、新型コロナウイルスの影響で多くのスポーツが中止となりましたが、2月はマスク着用や検温などの対策をして大会が開催されました」(毛受)

ショートからフリーへ

ショートからフリーへ

2020年2月9日、四大陸フィギュアスケート選手権のフリースケーティング 

「ルール改正でフリーの時間が短縮。『SEIMEI』のどの部分が削られるのかに注目していました。練習ですべては確認できず、ぶっつけ本番に近い形で撮影に臨んだのですが、このハイドロのシーンはレンズの選択を間違えてしまいました…。もっと近くで演技するだろうという予想が外れてしまった。ただ、結果オーライと言いますか、これはこれでいいかもしれないと。誌面で展開するときにはでタイトルや文章が載せやすいじゃないか…とポジティブシンキングで乗り切りました」(毛受)

2020年2月9日、四大陸フィギュアスケート選手権のフリースケーティング

「苦しんだ昨年後半からプログラム変更へと行き着いた羽生選手。今大会で何かが変わるはずだ、だから演技直後に見せる表情にそれがにじみ出るはずだ、と考えていました。その瞬間を撮ろうと強く意識して、そして収めることができたのが、この表情でした。ホッとしたような、とても清々しい顔に感じました。私も『よし、世界選手権が楽しみだ。さらに気合いを入れて撮るぞ』と誓ったのですが…中止となったのは残念でした」(毛受)

2020年2月9日、四大陸フィギュアスケート選手権の表彰式

「表彰式での一コマ。羽生選手は気遣いの人で、たくさんの人にその表情を見てもらえるように360度向いてくれるので、カメラマンもみんなが幸せです(たぶん)。しかもこのときはバックスケーティングしながら時間にして1秒強は、こちらに目線がきていました。心の中で絶叫しながら、気づけば18コマもシャッターを切っていました。心を奪われた私は、乙女の心持ち。いやまあ、おっさんなんですけど」(毛受)

2020年2月9日、四大陸フィギュアスケート選手権のエキシビジョン

「フリーの演技終了後、数時間後に始まったエキシビション。『Hope&Legacy』は感動的でした。『韓国』『四大陸』ということで、『Let’s Go Crazy』かな、と予想していたけれど、もちろんホプレガも大好きなのですが」(毛受)

※BBMフォトギャラリーは毎週火曜日・金曜日に更新予定です。

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