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2021-05-27

【プロレス】垂直落下式パワーボムが3年ぶりにさく裂!川田利明が武藤敬司から三冠奪取で「これも全日本プロレスです!」2002年2月24日

川田利明の垂直落下式パワーボム

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 2002年2月24日、全日本プロレス日本武道館大会で川田利明が武藤敬司を破って、三冠ヘビー級王座に返り咲いた。

 武藤は前年より全日本にセミレギュラー参戦し、6月に天龍源一郎を破って三冠ヘビー級王座初戴冠。9月にスコット・ホール、10月に蝶野正洋、12月に藤波辰爾の挑戦を退け、川田とのV4戦に臨んだ。

 川田は前年4月に武藤と初シングルをおこない、24分20秒、シャイニング・ウィザードで3カウントを奪われている。2002年1月に武藤が新日本を退団したことで他団体に流出した至宝の奪還という意味合いはなくなったが、モチベーションは下がるはずもない。

 超満員1万6300人の大観衆は武藤vs川田という極上のプロレスに酔いしれた。開始から両者が技を繰り出すたびに、感情をほとばしらせるたびに、武道館は熱狂に包まれた。

 川田は1999年1月22日、全日本大阪大会で時の三冠ヘビー級王者の三沢光晴に出した衝撃の技「垂直落下式パワーボム」も敢行。最後はパワーボムで叩きつけた後、全体重を乗せたエビ固めで3カウントを奪った。

 その瞬間、武道館には大歓声が沸き起こり、川田コールがこだました。同時に武藤コールも発生。退場する前王者には全日本ファンから温かな拍手と声援が降り注いだ。

 川田はインターナショナルヘビー級のベルトを腰に巻いて、UNヘビー、PWFヘビーを肩に抱いた。3年1カ月ぶりの三冠ヘビー級王座奪取に万感の思いがこみ上げてくる。

 試合後の勝利者インタビューで川田は「ボクの気力が続く限り、全日本の顔でいたいと思います。久しぶりに言わせてください。これも全日本プロレスです!」と語った。これは1997年4月19日、小橋健太(当時)と三沢との巴戦を制して「チャンピオン・カーニバル」2度目の優勝を果たした時に言った「これが全日本のプロレスです」という言葉のアレンジバージョン。全日本生え抜きの三沢&小橋らと紡いだ闘いが「これが」ならば、新日本出身の武藤と紡いだ闘いは「これも」。実に川田らしい言葉のチョイスだった。

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