close

2021-07-25

【陸上】「正気の沙汰ではない!?」ラグビーへの挑戦と今につながる動きの引き出し【寺田明日香#連載11】

東京五輪女子100mH代表の寺田明日香(ジャパンクリエイト)の7人制ラグビー時代

全ての画像を見る


正気の沙汰ではない! 挑戦も今では財産に

 女性アスリートが復帰を前提に妊娠出産をする場合、医師やトレーナーと連携を取り、身体の状態を細かく把握しながら、ある程度のトレーニングを継続しなければなりません。また、身体の状態を一刻も早く回復させる必要があるため、産後は医師との相談の上、初乳(出産直後〜約10日後までの母乳のこと)を与えた段階で早い時期に母乳からミルクに移行する必要があります。

 一度開いた骨盤を正しい位置に戻す作業や、感覚が鈍くなる骨盤底筋群のトレーニングも大切です。

 ただ、これは“競技復帰を前提にしていた場合”のスキームであり、競技復帰を考えていなかった私はこのなかの一つも行っていません。妊娠中に私がしたことといえば、気が向いたときのマタニティスイミングとピラティスくらいでしょうか……。出産後はそれらの運動すらしませんでした。

 約3年もの間ほぼ運動せずに過ごしていたなか、やったこともない7人制ラグビーを始めたことは正気の沙汰ではないように思いますが、いろいろな不安を置いてチャレンジしたことは、今では財産になっています。

文◎寺田明日香 写真◎BBM

PICK UP注目の記事

PICK UP注目の記事



RELATED関連する記事