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2021-07-23

【陸上】産後半年の10mダッシュで市民ランナーの夫にまさかの完敗。でも戻す方法はある!【寺田明日香連載#9】

東京五輪女子100mH代表の寺田明日香(ジャパンクリエイト)

陸上競技からの引退、結婚、出産、7人制ラグビーへの挑戦を経て、陸上界に復帰した女子100mハードルの寺田明日香選手。東京オリンピックでは日本女子短距離で57年ぶりのファイナルを目指しています。7月31日の女子100mハードル予選まで、陸上競技マガジンに掲載された寺田明日香選手の連載を毎日公開!
  
※このコラムは『陸上競技マガジン』2020年11月号に掲載されたものです。

骨盤がきしむ痛さと産後の寝られない日々

 この号が発売される頃には、日本選手権の結果が出ているはずですが、さて、どうなっていることでしょう。

 昨シーズンの日本選手権に出場したときは、2013年の引退時にまさかもう一度あの舞台に立てる日が来るとは思ってもいなかったため、とても感慨深かったことを覚えています。そもそも、引退したときは、また陸上競技の選手をすることになるなんて、全く想像もしていなかったのですから……。

 大好きで始めたはずの陸上競技。それなのに、第一次陸上選手期に競技をやめた頃は、陸上競技場を見るだけで頭痛が起きるほどに「陸上なんて嫌いだ!」と、そう思っていました。

 陸上競技から離れて約1年後、私は大学生と社会人と母親という3つの役割を持つようになっていました。

 妊娠中は、マタニティスイミングやピラティスなどでたまに身体を動かす程度で、出産後は、運動は皆無と言ってもいいほど、身体を動かす機会はなくなりました。

 出産直後は、排せつ機能や骨盤周り、腹部の感覚などがありました。私の場合、出血が多かったので、産後2日間は車イスでの移動を指示されており、車イスで娘を見に行くかお手洗いに行くか、ベッドの上で骨盤のきしむ痛さにうな垂れるかのどれかでした。

 3日目からは娘も同室になり、夜ゆっくり寝られない日々が始まったため、そこからの記憶はあまりありません(笑)。

 ちなみに、選手に戻ることを前提に妊娠・出産を考えている選手は、この出産直後の時期が結構大切なので、また別の機会にでも書きたいと思います。

文◎寺田明日香 写真◎BBM

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