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2021-11-22

【プロレス】修学旅行でプロレスラーが大暴れ!みちのくプロレスが青森の中学生相手に修学旅行プロレスを開催【週刊プロレス】

蟹田中学校の生徒たちを相手に修学旅行プロレスがおこなわれた

岩手県滝沢市の山あいにあるプロレス道場を訪れたのは修学旅行中の中学生。青森県東津軽郡の蟹田中学校3年生を相手に“修学旅行プロレス”を開催したのは、1993年に日本初のローカルプロレス団体として旗揚げされた「みちのくプロレス」だった。

東北ジュニア王者・MUSASHI(写真右)は日向寺にチョップを見舞った

コロナ禍が落ち着きを見せ始めているとはいえ、まだまだコロナ前のようにはいかない昨今。学校行事も同様で、今回みちのくプロレス道場を訪れた蟹田中学の修学旅行も例年なら首都圏まで足を伸ばしておこなわれるハズだった。だが、昨今の社会情勢を鑑み、同中学校の修学旅行は青森県に隣接する岩手を巡る形が採られたという。

10月末日、生徒たちは修学旅行へと出発した。盛岡市内や岩手県沿岸部の名所を巡ったが、さまざまな制約が付きまとうコロナ時代においても、少しでも生徒たちの思い出に残ってくれれば…そんな思いとともに選ばれたのが岩手県に根を張るみちのくプロレスのプロレス観戦だった。

期待の新鋭、川村興史がムーンサルト・プレスを決めると客席からどよめきが起きた
「最初、蟹田中学の先生から連絡があったんです、修学旅行プロレスができませんかって。先生がプロレス大好きみたいで、体育館を借りますからって。でも、聞いたら生徒さん全員でも30人ぐらい。予算もそんなにかけられないみたいで。じゃあウチの道場でやりますか?って提案したんです」

 こう話すのはみちのくプロレスの宇田川公延取締役。

じつはみちのくプロレスは、過去にも“修学旅行プロレス”を受け入れている。だが、従来は修学旅行のルートに沿った体育館まで“出張”する形が大半だった。しかし今回の蟹田中学は修学旅行の参加生徒が30人程度とやや小規模。リングをトラックで運んで、会場に設営して、試合をして…という従来通りのパッケージでは予算的に収まらない可能性があった。

「このご時世なので向こう(中学校)も予算的に厳しいかもしれないですけど、ウチもやらなかったらお金は入ってこないので。(みちのくが)行くのは厳しいけど、来てもらえれば道場にリングは置いてありますし。それに今回見てくれた生徒さんたちが将来的に青森大会をやった時に見に来てくれれば将来的な種まきになると思いますので」

プロレス団体に限らず、コロナ禍によってイベント業界は大打撃を受けた。みちのくプロレスも例にもれずで、コロナ前に比べ収益は激減。その意味では、仮に通常よりはディスカウントされていたとしても大事な収入源。なにより今回、生でプロレスを見た生徒たちがプロレスを好きになってくれて、いつかみちのくプロレスの本興行に足を運んでくれれば――みちのくプロレスのそんな思いもあって今回の修学旅行プロレスは実現に至った。

中学生たちはリングにアツい視線を送っていた
舞台は普段、選手たちがトレーニングに汗を流すプロレスの道場。そこで修学旅行プロレス全2試合がおこなわれ、若きエースのMUSASHIや日向寺塁、期待の新鋭・川村興史らが熱戦を展開。全席がリングサイドといっても過言ではない距離で肉体がぶつかり合う様子に中学生たちは興奮を隠し切れない様子だった。

「普段から新日本プロレスさんの動画サービスを見てるような生徒さんもいたみたいで、メチャクチャ盛り上がりましたね」(宇田川取締役)

第2試合を制した日向寺塁が試合後のマイクで「楽しかったひと!?」と呼びかけると、ほぼ全員が挙手。試合後のレスラー&生徒&先生による記念撮影はみんなが笑顔。またグッズ売店で学生服を着た生徒たちがみちのくオリジナルグッズを楽しそうに手に取り、メキシコ直輸入のマスクをお土産に買う姿は修学旅行プロレスが盛況に終わったことを証明しているようだった。

なお、みちのくプロレスでは修学旅行プロレス以外にも各種イベントへの出張プロレスを実施。自宅で闘いを繰り広げる“自宅プロレス”など仰天パッケージも取り扱っており、過去に2度ほど実現している。

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