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2022-01-01

「2022年の元日から度肝を抜くようなタイトルマッチをやってやります」ドキュメント潮崎豪復帰<5>【週刊プロレス】

中嶋勝彦に豪腕ラリアットを叩き込む潮崎豪

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過酷なリハビリ生活を乗り越えて、潮崎豪はリングに戻ってきた。11月28日の代々木大会で復帰宣言&中嶋のGHCヘビー級王座に挑戦表明。12月5日の名古屋大会で復帰を果たす。
※週刊プロレス2021年1月5&12日合併号掲載。

「プロレスラーってすごい。NOAHってすごい。オレってこんなことをやってたんだって思いましたよ。打撃を受けたり、投げられたり、絞められたり…こんなに痛かったっけ!?って。でも、自分がいるべき場所はこのリングだなって感じましたよ」

 9カ月離れてみて、潮崎はあらためてプロレスのすごさを感じた。これまで当たり前のように受けていたキックやスープレックスが新鮮というか、まだ衝撃に肉体が慣れていなかったのだろう。GHCヘビー級王座への挑戦が決まっている者として言葉に出してはいけなかったかもしれないが、プロレスの過酷さを素直に感じたのだから仕方がない。ただ、そんな反省があったからこそ、2日後の前哨戦では長期欠場明けという意識を一切持たずに臨んだ。

「右腕は大丈夫。チョップもラリアットも全力でいける。復帰戦で大丈夫かなって迷いはなくなりました。でも、さすがに手術してるので、攻められたら痛いですけど、こっちが攻撃しようとして痛みが出るって怖さがまったくなりました。それが精神的に大きいですよ」

 12月7日の後楽園大会ではGHCヘビー級王者の中嶋から豪腕ラリアットでピンフォール勝ち。完全復活を印象づけた。

「まだチョップする手が慣れてないんです。5日と7日の試合が終わったら右手が内出血してました(笑)。こんなの初めてですよ。9カ月、何も打ってこなかったんで。手が弱くなってたのかもしれないですね。もう治ってきましたけど、そんな右手を見てリングに帰ってきたんだなって実感、喜びが沸いてきましたよ」

 潮崎が欠場中にGHCヘビー級王者となった中嶋は、自身の「I AM NOAH」に対抗するように「オレがNOAHだ」と叫び続けている。同じ04年デビューであり、永遠のライバルと言える存在に現在、どんな思いを抱いているのか。

「一つひとつの動き、試合に対する思い…本人はそんなに意識してないだろうけど、GHCヘビー級チャンピオンのプライド、意地、強さを感じましたよ。前みたいに変な感じでチャカすっていうよりも、相手の技もすべて真正面から受け切ってやろうっていう顔をしてました。リング上で大きく見えましたよ。

 チャンピオンになってから自分に相当な自信を持ってると思います。そこを崩すのが楽しみ。こっちも自信がある。同じ年にデビューしてからずっと意識し合ってきましたからね。ほかの選手とは絶対にできない闘いが見せられる。2022年の元日から度肝を抜くようなタイトルマッチをやってやります。みんなを待たせてしまった以上の分を試合で返しますよ。どっちがNOAHなのか武道館で証明してやります」

 1・1武道館の先には新日本1・8横浜アリーナへの参戦が発表されている。業界注目のビッグマッチに向けて潮崎に聞いてみると…。

「オレも事前に知らされていなくて、会見をYouTubeで見て知りました。その悔しさをぶつけます(笑)。そんな冗談は置いといて、オレたちが見せることは一つ。NOAHの闘いを見せる。

 対抗戦を勝ち取るのはもちろんですが、元日の武道館でGHCヘビー級王者になって、新日本プロレスでI AM NOAHを見せつけますよ。大会が終わった後、ファンのみんながどう感じるか楽しみですね。NOAHの素晴らしさを見てもらえる格好の舞台だと思います。プロレス界全体に響く闘いを見せて、すべて引っくり返します。

 確実に今、NOAHはキテますから。NOAHの闘いから目が離せなくなってきてると思います。これをより確かなものにするためにも元日の武道館だけじゃなく、新日本の横浜アリーナだけでなく、すべての大会で闘いを見せつけるのがNOAHの凄味。しっかりとした闘いを続けていくことが重要だと思います」

 2022年、NOAHは新年早々から大きな勝負が続く。そんな方舟の舵を取るのは自分しかいない。そんな確信を持って、潮崎は1・1武道館のGHCヘビー級選手権に臨む。
(おわり)
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