米プロフットボール・NFLは現地1月22・23日(日本時間1月23・24日)に、プレーオフのディビジョナルラウンド4試合が開催される。ワイルドカードを勝ち上がった6チームに、ファーストラウンドバイだった、第1シードのタイタンズ(AFC)、パッカーズ(NFC)の2チームが加わり8チームで争われる。4試合の見どころを探った。(写真はすべてGetty Images)
【NFLプレーオフ】日本語解説で、スマホやPCで見られます シンシナティ・ベンガルズ@テネシー・タイタンズニッサン スタジアム(ナッシュビル)1月22日午後4時30分(日本時間23日午前6時30分)キックオフ タイタンズは、第8週のコルツ戦で、RB「キング」デリック・ヘンリーという最も貴重な戦力を負傷で失った。そのヘンリーが、復帰できるかどうかが、この試合を左右する。タイタンズのマイク・ブレイべルヘッドコーチ(HC)は、ヘンリーが今週出場するかどうかについて、明言を避けている。しかし、ブレイベルHCはヘンリーが練習でコンタクトできるようになったとも語っている。
ヘンリーが負傷者リスト入りした後、タイタンズは今回のプレーオフに進出した3チームと戦い、1勝しかできなかった。今季、ヘンリーが負傷する前には、チーフスとビルズに勝っている。
仮にヘンリーがプレーが不能か、あるいは限定的になった場合でも、タイタンズにはドンタ・フォアマン、ドントレル・ヒリアードという若手RBデュオがいる。2人は、ヘンリーが不在の9試合で916ヤードをゲインしてオフェンスを支えた。ただ、ブレイベルHCは、ポストシーズンでは、よりコンサバティブなプレーコールとなることで知られている。ヘンリーを含めた3人のRBがローテーションできっちりランを出し続けることができれば、タイタンズにとって理想の展開となる。
ランオフェンスの話が続いたが、タイタンズのエースQBライアン・タネヒルは、レギュラーシーズン終盤の3試合でパス616ヤード、成功率73.4%、7タッチダウン(TD)、0インターセプト(INT)で、パサーレーティングは125.3と、非常に安定している。このパスでも負傷明けのスター選手がカギを握る。レギュラーシーズン最終戦から本格復帰となったレジェンドWRフリオ・ジョーンズは過去プレーオフ8試合に出場し、平均104.3ヤードを記録している。ジョーンズとA.J.ブラウンがそろって試合を通じて出場できれば、オフェンスは万全となる。
ベンガルズは、レイダース戦の途中で退場したDEトレイ・ヘンドリクソンが、脳震盪プロトコールをクリアしてこの試合が出場可能になったのが大きい。直近の2シーズンで27.5サックのパスラッシャー。NFLによると、ヘンドリクソンがフィールドにいたときのQBへのプレッシャー率は43.5%で、いないときは9.1%だという。
ゾーンに入っているQBバロウ ベンガルズのオフェンスのカギを握るのは2年目のQBジョー・バロウだ。今のバロウはゾーンに入っている。ワイルドカードのレイダース戦も含めた直近3試合で、パス1215ヤード、成功率76.5%、10TD、0INT、レーティング136.4を記録した。プレーオフを含んだ3試合の期間で1200ヤード以上、 10TDで0INTを記録したのはNFL史上初めてだという。
タイタンズはパスディフェンスに難があり、リーグ25位。ただし、距離を進まれても、TDは許さず、リーグ7位。1試合平均でパス1.5TD以下に抑えている。またINTも16でリーグ10位。レッドゾーンでのバロウのパフォーマンスに注目したい。
レイダース戦の第2Qでバロウが見せた、サイドラインを割る寸前にパスを決めるムーブは、ルイジアナ州立大学時代には得意にしていた。審判のホイッスルのタイミングによって、プレーがTDとなったことが物議をかもしたが、バロウの動き自体は技ありのパスだった。タイタンズのセカンダリーは要注意だ。
タイタンズは、ランディフェンスはNFL2位。ベンガルズはRBジョーミクソンが、どれだけバロウの援護射撃ができるか。
■注目のデータ
タイタンズは、第1シードとなったことで、中12日間が空いた。ブレイベルHCが就任した2018年以降の5シーズンで、中9日以上空いた試合では、タイタンズは8勝0敗。
日本テレビ系スポーツ局ジータスと、インターネット中継の「NFLGO」では、ディビジョナルラウンドからカンファレンス決勝までの6試合を完全中継する。ベンガルズ@タイタンズは解説:小坂恭平さん、実況:近藤祐司さんで、放送は1月23日(日) 6時15分から。