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2022-02-22

“野獣”藤田和之の対NOAHをプレイバック! 30分にらみ合い、GHCナショナル戴冠、白目で失神…【週刊プロレス】

NOAH2・9後楽園で中嶋勝彦からGHCヘビー級ベルトを強奪した藤田和之

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 NOAH2・23名古屋大会で“野獣”藤田和之が中嶋勝彦のGHCヘビー級王座に挑戦する。同王座への挑戦は約2年ぶり2度目。2019年9月の初参戦から現在に至るまで“野獣”は方舟でいかなる闘いを繰り広げてきたのか。その2年5カ月の闘いをプレイバック!

 藤田和之はアントニオ猪木率いるIGFを主戦場としていたが、同団体を2015年12月いっぱいで離脱。その後は大仁田厚興行、全日本、リアルジャパンなどに参戦し、2019年8月29日に杉浦軍の助っ人としてNOAHに登場。9・16大阪よりセミレギュラー参戦を開始する。

 しばらくはベルト戦線に絡むことはなかったが、翌2020年1月に潮崎豪の持つGHCヘビー級王座にロックオン。前哨戦ではモンスターファイトで王者を圧倒し続けていった。

 ところが、タイトルマッチ直前に新型コロナウイルス禍が到来。プロレス界は有観客興行を自粛するようになり、NOAHは無観客TVマッチへと舵を切っていく。

 3・8横浜文化体育館で組まれていた潮崎とのGHCヘビー級選手権は3月29日、無観客の後楽園ホールでおこなわれた。当時はまだABEMA中継が本格的に始まる前。大会の模様はサムライTVとレッスルユニバース(当時はDDTユニバース)のみで放送されることに。

 猪木イズム最後の継承者を日本プロレス界保守本流団体=NOAHのチャンピオンが迎え撃つ。ただでさえ刺激的な一戦だったが、そこに無観客TVマッチでのタイトル戦というシチュエーションが複雑に絡み合って、とてつもない〝問題作〟が生み出された。

 ゴング後から両者がにらみ合って、ほとんど無動作のまま30分…。前代未聞の試合展開はコロナ禍を象徴する一戦として、プロレス史に刻まれた。藤田は57分47秒という激闘の末に豪腕ラリアットで沈んだが、NOAHという対極のリングで大きな存在感を残したことは確かだ。

 その後は約半年間NOAHのリングから姿を消し、同年10月に再合流。しばらくタイトル戦線から遠ざかっていたが「最強」を目指して長期政権を築いていたGHCナショナル王者の拳王がそんな眠れる野獣を呼び起こした。

 昨年3月に拳王の同王座に挑戦した藤田は見事にベルトを奪取。第4代王者になると、初防衛戦で同じ杉浦軍の杉浦貴と同門対決に臨む。

 互いにレスリング出身であり、オリンピックの予選で敗れてからプロレス転向という似たような過去がある。遺恨もなく両者の間にはリスペクトという信頼、初シングルでベルトを懸けて闘える喜びもあった。それゆえに藤田は調印式で挑戦者と一緒にビールを楽しそうに飲んだ。

 タイトルマッチでは敗れ、試合後には白目をむいて失神KO。タンカに乗せられて退場するというショッキングな結末となったが、これまでの藤田とは違った一面も見えた。

 昨年9月の「N-1 VICTORY」では05年の新日本「G1 CLIMAX」以来16年ぶりのシングルリーグ戦出場。マサ北宮、齋藤彰俊に勝ったが、船木誠勝に敗れて決勝トーナメント進出ならず。

 昨年は10月に武藤敬司と22年ぶりに対戦し、丸藤正道との初遭遇も実現。年末の杉浦軍興行ではZERO1・田中将斗と壮絶30分フルタイムドローの熱戦も繰り広げた。

 NOAHのリングにセミレギュラー参戦するようになって2年5カ月。さまざまなインパクトを残してきた藤田は、2・23名古屋におけるGHCヘビー級選手権でどんな試合を見せるのか。そして、最後にリングに立っているのは――。

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週刊プロレスNo.2168(2022年3月9日号/2月22日発売) | 週刊プロレス powered by BASE

今週号の表紙は2年ぶり新日本雪の札幌決戦のトリを飾ったIWGP世界ヘビー戦、オカダ・カズチカvs内藤哲也です。札幌ビッグマッチ2連戦はほかにもSANADAが棚橋弘至を破りIWGP-US王座奪取、田口&ワトが悲願の第69代IWGPジュニアタッグ王者になるなど盛りだくさんの内容。巻頭カラーから詳報します。注目企画は本誌読者&モバイルユーザー投票で決まる「プロレスグランプリ」で昨年から新設された「ベストユニット賞」を受賞したコズミック・エンジェルズを大特集。中野たむ、白川未奈、ウナギ・サヤカ、月山和香のメンバー4人をそれぞれ違う形でクローズアップ。12ページの大特集でベストユニットの魅力に迫ります。NOAHは2・23名古屋でGHCヘビー級王者・中嶋勝彦に挑戦が決まっている藤田和之を直撃。インタビューでは王座奪取して「NOAHを救う」と繰り返す藤田のここまでのNOAHの闘いを振り返ります。また、大日本「一騎当千」は関本大介が初優勝。優勝戦がおこなわれた後楽園をリポート。企画ものは「AEW通信」で日本人女子選手の活躍を特集。不定期連載「FREE TALK free TIME」は木高イサミが登場。また、初の自主興行開催直前の藤本つかさが見所を語ります。そのほかスターダム千葉、全日本・保土ヶ谷、ドラゲー福岡、DDT新宿、大日本・後楽園など掲載。【注意】発送後の返品・返金は原則不可とさせていただきます。送料は無料ですが、第三種郵便での発送となります。通常2~4日でのお届けとなります。また、事前に購入されても発売日にお届けすることは、お約束できません。ご了承ください。

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