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2022-04-06

切り撮られた“真実のアントニオ猪木”…“燃える闘魂”のベストパートナーが綴った書『猪木』【週刊プロレス】

アントニオ猪木(撮影/原悦生)

「理想のプロレス」を求めたアントニオ猪木が1972年に旗揚げした新日本プロレス。それから50年が経つが、猪木のベストパートナーとして挙げるなら誰になるのだろうか?

 リング内では最大のライバルでもあったジャイアント馬場。ビジネスパートナーとしては、猪木を支えた坂口征二、モハメド・アリ戦実現に動き“過激な仕掛人”といわれた新間寿氏が真っ先に挙がるが、『ワールドプロレスリング』で実況を担当した舟橋慶一、古舘伊知郎両アナウンサー、解説の桜井康夫記者もパートナーといえる。

 その意味では、50年以上にわたって猪木を撮り続け、イラク、北朝鮮、キューバ、ローマなどにも同行した原悦生カメラマンも挙げられる。むしろ、ファインダー越しに猪木の一瞬を切り取ってきたわけだから、肉眼ではわからない猪木を見てきたことになる。その原カメラマンがこのほど猪木に関する書籍を出版された。タイトルはそのものズバリ『猪木』。

 著書には多数の写真とともに、さまざまな時代の猪木が書き記されている。飾り気のない“燃える闘魂”の姿。そして、なんでもない時の猪木との会話など。“闘魂外交”ではジャーナリストや記者でなく、カメラマンだからこそ近づけた瞬間も。その時その時に交わされたなにげない一言が、振り返ってみると“あの時”につながっていたりする。

 猪木のすごさは「絶対に取材を断らないこと」。いわゆる夜討ち朝駆けに近い突撃取材でも、できる限り応じていた。「この場所でカメラを構えてもいいのかな?」と思いながらも、レンズを向けて断られたことはないという。もちろん猪木からして特別な存在だったからでもあるだろうが、“勝手に撮っといてよ”という感じ。

 スポーツ界や芸能界、それ以外の世界にもスーパースターはいるが、猪木はスーパースターを超えた存在。原カメラマンは「現象」と称した。

 “猪木現象”に身を置いた半世紀。その瞬間瞬間で切り取られた“真実の猪木”がそこにある。

 なお4月7日、原カメラマンが出演しての『猪木』出版記念トークショーが、大阪・ロフトプラスワンWestで開催される。

橋爪哲也

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週刊プロレスNo.2175(2022年4月20日号/4月6日発売) | 週刊プロレス powered by BASE

今週号の表紙はスターダム「シンデレラ・トーナメント」開幕戦のメイン後、朱里が始動させた新ユニット「God’s Eye」の3ショットです。史上最多31選手参加で1日16試合がおこなわれた初戦はほかにも注目カード目白押し。両国2連戦が終わっても止まらないスターダムの熱闘を巻頭カラーで詳報。新日本は新シリーズが開幕。「NEW JAPAN CUP」を制したザック・セイバーJrがIWGP世界ヘビー級王者のオカダ・カズチカとの前哨戦に快勝。開幕戦リポートのほか、IWGPジュニア王座挑戦を控えたSHOにインタビュー。バレットクラブ入り後は初の本誌単独インタビューでなにを語っているのか必読。全日本は「チャンピオン・カーニバル」開幕直前展望特集を企画。前年度覇者のジェイク・リーを直撃しているほか青柳優馬、野村卓矢が抱負を語ります。企画ものとしてはほかにも新KO-D王者の遠藤哲哉、アッセンブルで新たな女子プロレスの興行形態を模索する北斗晶のインタビューも。WWEは春のビッグイベント「レッスルマニア」を今年も2デイズで開催。今週は初日の模様を掲載。19年ぶりの試合となったスティーブ・オースチンの試合を中心にリポート・そのほかNOAH高崎、DDT横浜&小湊、ドラゲー金沢、大日本・後楽園、FREEDOMS後楽園、東京女子・両国、アイスリボン横浜、つくし興行・新木場など掲載。【注意】発送後の返品・返金は原則不可とさせていただきます。送料は無料ですが、第三種郵便での発送となります。通常2~4日でのお届けとなります。また、事前に購入されても発売日にお届けすることは、お約束できません。ご了承ください。

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