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2022-06-09

【ボクシング】井岡vs.ニエテス前座で比嘉&森が復帰戦。“大器”堤駿斗のデビュー戦も

左から堤、森、比嘉。メインの井岡とともに、志成ジムのスター総登場だ

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7月13日、東京・大田区総合体育館。WBO世界スーパー・フライ級王者・井岡一翔(33歳=志成)の5度目の防衛戦(vs.ドニー・ニエテス=40歳、フィリピン)のアンダーカードに、同ジム所属の比嘉大吾(26歳)、森武蔵(22歳)の再起戦、堤駿斗(22歳)のプロデビュー戦が決定。9日、志成ジムで会見が開かれ、発表された。

文&写真_加茂佳子

 セミファイナルには元WBC世界フライ級王者・比嘉が出場。井上拓真(大橋)や木村翔(花形)、福永亮次(角海老宝石)と対戦経験のある元WBOアジアパシフィック・スーパー・フライ級王者フローイラン・サルダール(33歳=フィリピン)とバンタム級8回戦を戦う。

KO宣言の比嘉
KO宣言の比嘉

 比嘉は昨年4月、地元・沖縄で西田凌佑(六島)に判定負けし、WBOアジアパシフィック・バンタム級王座から陥落。1年3ヵ月ぶりとなる試合について、「楽しみと緊張感がある。(サルダールは)1発のある選手だが、自分のボクシングをすれば負ける相手ではない。自分のスタイルを仕上げてしっかりKOで勝つ」と鮮やかな勝ち方での復活を宣言。バンタム級は「減量的にもパフォーマンス的にも問題ない」とし、「西田戦後は2ヵ月ほど休んだが、練習再開して以降は一点だけを見つめて、集中して取り組んできた。この先は1戦1戦を勝って、いずれはバンタム級の世界王者に」と世界返り咲きへの意欲も口にした。

「覚悟を見せる」と森
「覚悟を見せる」と森

 元WBOアジアパシフィック・フェザー級王者の森は、昨年5月、東洋太平洋同級王者・清水聡(大橋)との王座統一戦に敗れて以来、1年2ヵ月ぶりの再起戦となる。
「1度は辞めようとも思った」という森は、だが「いろいろな方の支えがあって立ち上がってこられた。ただ立ち上がってきたわけではない、その覚悟の違いと実力をしっかり見せたい」と言葉に力を込めた。
 薬師寺ジムから志成ジムへの移籍第1戦(スーパーフェザー級8回戦)でもある。相手のプレスコ・カルコシア(26歳=フィリピン)は「10勝9KO。パンチがあると思うし、動きにフィリピン人選手特有の柔らかさがある。そのあたり(の特性)に気をつけて戦う。前回の負けで大きく道が変わってしまった。連敗すればさらに世界王者への道から遠ざかる。ただそういうことは考えず、次の試合に勝つことだけ、考えたい」

8回戦デビューの堤
8回戦デビューの堤

 アマチュア13冠、“井上尚弥二世”とも評されてきた大型新人・堤は、初戦で東洋太平洋フェザー級5位のジョン・ジェミノ(30歳=フィリピン)とフェザー級8回戦を戦う。
 A級(8回戦以上)でのデビューは異例で、過去に井上尚弥(大橋)ら8人しかいない。
「8回戦でデビューさせてもらえることになって少し安心した。デビュー戦からこのような舞台で戦えることに感謝している。プロの戦いもプロのリングの雰囲気も8オンスのグローブも未経験。危険視しつつも、そうしたことをすべてイメージしながら練習してきている」
 5月中旬から約3週間、アメリカ・ラスベガスで合宿を行い、五輪2連覇のロベイシー・ラミレス(キューバ)との計4回スパーリングに、重要なヒントを得た。
「(ラミレスは)アマチュアとプロのスタイルを明確に分けることはせず、アマチュアで培った能力や良さを生かしつつ、プロのスタイルにするところはプロ用にしていた。それは自分が目指すべき形でもあるな、と」

 対戦するジェミノは37戦23勝(13KO)13敗1分。2018年に来日し、やはりトップアマだった中澤奨(大橋=引退)を2回KOし、後楽園ホールに悲鳴を上げさせた選手。だが、堤にはまったく臆する気配はない。
「経験豊富で簡単な相手ではないが、しっかり倒して、勝ちたい」

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