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2022-06-21

全米がひっくり返った! 死亡報道のプロレスラー・ベアキャット・ライトが突如として甦って復帰!!【週刊プロレス昔話】

ベアキャット・ライト

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1973年8月初旬、“黒い山猫”ベアキャット・ライトが死亡した…とのニュースが全米のプロレス関係者の間に広まった。

ライトは黒人で初めて“世界”と名のつくタイトル(WWA世界王者)を手にした実力者。普通なら「気の毒に…まだ若いのに惜しいことをしたな」「いったい何が原因だ。まだまだやれたのに」などとなる。しかし、周囲の反応は「どこでくたばったんだ。どうせろくな死にざまじゃねぇだろう」「薬の飲みすぎでいかれたんじゃねぇのか」というものが大半。当時の記事にも「悲しむ者なんか誰一人いなかった」と書かれている。

さすがに昔話でもずいぶんひどい話だが、当時の事情に詳しいミスター・モトも「ライトは実力もあったし、いいレスラーだった。それで世界タイトルを取れたのだが、そのビッグチャンスを与えてくれたWWAに対して、ちっとも報いようとしなかった。自分勝手な行動が多く、スケジュールをどんどん変え、約束を破って試合をすっぽかし、おまけに世界チャンピオンという立場をカサにして、どんどんギャラを吊り上げる」と証言している。その結果、さまざまなテリトリーで不義理を働いたライトは、試合から遠ざかり、死亡説が流れたという。

だが、これは誤報。同年8月18日、ライトはミシガン州デトロイトでソニー・キングと組んでジェリー・グラハム&アリ・ババと対戦。“亡霊”のように現れたライトに周りは驚いたのだった。当時の誌面にはこんな刺激的な締めの言葉がつづられている。

「しょせんライトはもう“亡霊”にしかすぎない。過去の名声を売って生き延びるベアキャット・ライト…。WWA世界チャンピオンの末路としてはあまりにもショッキングである」

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