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2022-07-01

長州力が新生UWF分裂騒動を語る「山本、Uはオマエなんだよ」インタビュー再録前編【週刊プロレス昔話】

長州力

1990年11月、新生UWFでフロントの金銭横領スキャンダルが起こる中、プロレス専門誌「週刊プロレス」が新日本プロレス・長州力を直撃。当時の編集長・山本隆司氏が革命戦士にUWF問題についてを聞いた。ここでは当時(1990年11月27日号/No.408)のインタビューを再録。今回は前編をお届けする。

――今日のインタビューは、いろいろなことを聞いてみたいと思います。例えば…。

長州 U(UWF)のことか?

――それも、あります。

長州 Uについては中国(ハルピン)で話したよな。

――朝までですか?

長州 そうだ。いくらオレが狙いを定めて、Uを撃っても弾丸が届かないんだ。なぜだかわかるか? Uはそのたびにピュッと逃げるんだ。銃を構えても無駄。ヤツらは決して、同じ土俵に降りてこないのだ。

――論争の場に参加しないというのは、自分たちの利益を考えたら当然だと思う。長州さんは、なぜUを撃つ必要があったわけですか?

長州 山本、その意味はオマエもよく知ってるはずだ。Uはプロレスの中にあるのか、それとも外にあるのか、どっちだ?

――中です。

長州 中だよな。でも、ヤツらは外にいるポーズをとっている。これは許されるべき態度じゃないぞ。

――彼らはプロレスを“踏み台”にして、のし上がった。この一点にUの問題点がある。

長州 オレ、山本、その問題点を作ったのはオマエだぞ。

――え?

長州 なぜ、オレの撃った弾丸がUに届かないのか、ある時、その理由に気が付いた。オマエがUの前にバリヤーを築いていたからだ。届かないはずだよな。

――ボクがバリヤーを?

長州 そう、この意味は大きいぞ。山本、Uはオマエなんだよ。アレはオマエが作ったんだよ。

――……。

長州 原子爆弾(核兵器)の原理を考え出した科学者と同じだ。Uの原理を考え、そのUを宣伝したのは山本、オマエなんだ。

――でも、Uを運営したのはボクではない。距離を置いて成り行きを静観する。これがボクの立場です。その意味でいうと、Uはある瞬間からボクが描いていた軌道を、大きく外れていった。その時、Uはボクの中で終わっていた。無責任な言い方かもしれないが、そうなんです。

長州 オマエ、あっさりしているな。

――あっさりも何も、手の出しようがないでしょう。

(後編へ続く)

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