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2023-02-14

「王者が石田なら話は別」石田凱士とのG-REX王座戦に挑む、KAZMA SAKAMOTOインタビュー【週刊プロレス】

王座戦に臨むKAZMA(左)と石田

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プロレスのこけら落としとなるGLEATの大阪ビッグマッチ、3・21GORILLA HALL OSAKAで石田凱士が保持するG-REX王座に挑戦する、KAZMA SAKAMOTOにインタビュー。GLEAT登場後は「バルクオーケストラ」の参謀格としてユニットに専念してきたKAZMAが、対石田とGLEATへの思いを語った。(聞き手・戸井猛道)

――復帰明け早々の大一番となりますが、まずは現在のコンディションはいかがですか?
KAZMA いいですよ。昨年10月にあまりにも痛くなってきて、医者に見てもらったら脊髄硬膜外膿瘍(せきずいこうまくがいのうよう)になってて、3カ月リングを離れることになって。悔しさとかムカつきを感じなくなったらレスラーとして終わりだなって思ってたけど、「絶対負けねえ」って気持ちが出てきて、あらためて良かったですね。

――年明けにおこなわれたGLEATランブルでのサプライズ復帰となりました。
KAZMA 今のホームリングのGLEATで初の声出し大会でもあって。歓声がウワーって上がってるの聞いたときはちょっと震えましたね。あらためて歓声、応援、ブーイングあってのプロレスだなと。

――約1年半GLEATで闘ってきましたが、ここまでの手応えはいかがですか?
KAZMA いい意味で尖って、同じ方向を向いてる団体だと思います。旗揚げ時は#STRONGHEARTS一強だったところに「バルクオーケストラ」を作って。正直、「ストハーを抜いたな」っていうタイミングもあった中で、自分とリーダー(河上隆一)がケガしてしまって、勢いにストップをかけてしまったのは申し訳ないなと思ってたけど、田村ハヤト、チェック島谷、クワエット・ストームの3人が頑張って踏ん張ってくれたので。

――ここまでの活動は、ユニットに専念してこられたという印象があります。
KAZMA まずはユニットを底上げしないとストハーに対抗できないと思ってたので。'16年頃にWRESTLE-1に参戦するようになった頃から、自分の中で「タッグや6人タッグの方が面白いな」って思うようになったんですよ。プロレスってメチャクチャ特殊で、タッグや6人タッグは他のスポーツや格闘技にはないもの。ゲーム性もあって頭も使うし、周りを見ていろんなものをコントロールしなきゃいけないので。

――その中で今回は初のG-REX挑戦となりますが、最初に石田凱士と会ったときの印象はいかがでしたか?
KAZMA 前の団体にいたときに、ある程度やり切って燃え尽きた感があったんですよ。そんな中で石田と話すようになって、「タッグを組んだら面白いんじゃないか?」という話をするようになって。考え方とか捉え方も似てるし、スゴくやりやすいパートナーのひとりでしたね。

――こうして再びGLEATで再開する形となりましたが、当時と比べて印象は違いますか?
KAZMA 基本的には変わらないですよ。アイツはずっと尖って、オラオラしてて。それが石田凱士っていう印象だったので。チームを離れた後はあまりいい目をしてないなって思ったこともあったけど、GLEATでは今まで通りの石田凱士を出してきたので嬉しかったですよ。

――KAZMAさんが欠場中の登場だったということもあり、結果的には別のユニットで対峙する関係となりました。
KAZMA それはそれでいいんじゃないですか。プロレスって「絶対」はないし、交わったり交わらなかったりもあるもの。自分は敵であっても関係なく、石田凱士という存在をリスペクトしているので。

――G-REXについても「エル・リンダマンが持っていたときは興味がなかった」と語られていましたね。
KAZMA 去年はユニットや団体の底上げを考えていたらシングルのことまで考えられなかったし、それにプラスして興味がなかったというのが本音でしたけど、石田凱士が持ってるなら話は別。プロレスってヒストリーでありレガシーだと思うので、それを少しでも感じてもらえるならいいんじゃないかなと。

――GLEATになってからは直接手を合わせる機会はほぼなかったですよね。
KAZMA 自分が欠場しててタイミングも合わなかったので。自分がケガせずにそのまま上がってリングの上で絡んでたら、もしかしたら組んでたかもしれない。たらればの話だけど、こうなったのも運命なのかなと。

――石田選手は「バチバチでいかせてもらう」とさっそく宣戦布告されました。
KAZMA オレと石田凱士がやるなら、バチバチなんて当たり前だろと。誰かが言った『やり過ぎくらいがちょうどいい』って言葉を、バチバチが大好物の石田凱士にプレゼントしてやりますよ。

――KAMZA選手も、今年5月にはデビュー20周年を迎えられます。
KAMZA 思ったより長いという(笑)。自分の中ではまだ若手気分だけど、結構ベテランなので。その分の知識や経験を使って、GLEAT全体の底上げと、リングの完全なド真ん中をバルクオーケストラが取るというのが今後の野望ですかね。「自分がどうしたいか」というよりは、常に「周りをどうしたいか」という考え方なので、多分レスラーとしてはあまり欲がない方なんでしょうけどね。

――そんなKAZMA選手がいるからこそ、バルクオーケストラがここまでの存在感を築けたのだとも思います。
KAZMA その中でも、今回は多分特別なんですよ。「石田が持ってるベルトに挑戦したい」と自分から言って、好きでもないシングルに挑む。これが石田でなければ挑戦しなかっただろうし、その特別な部分というものは大事にしたいので。

――当日はGORILLA HALL OSAKAのプロレスこけら落としのメインという大舞台にもなります。
KAZMA ただのプレッシャーではあるけど、「やるときはやるよ」ってところを見せなきゃプロレスラーとしてダメだと思うんで。ここはイチレスラーとして、我を出すべきところってのもわかってる。石田凱士とこんな舞台でやれるというのは感慨深いですよ。だからといって昔ばかり見てるわけでもないので。ここでベルトを取らせてもらって、バルクオーケストラをもう1つ、2つ上のステージに持っていきます。

――最後にファンへのメッセージをお願いします。
KAZMA オレと彼のことを知ってる人にとっては見なきゃいけない試合だと思うし、知らなくても伝わる物はあると思いますよ。石田に対しては昔があるから今があって、今があるから未来があるので。「今から未来に向かっていく新しい物語、そのスタートはオレが一歩先にいかせてもらう」と言っておきますよ。

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